一枚板の製造工程
買付
一枚板となった姿を想像しながら、原木を見極めます。
アメリカ、ガボン共和国、カメルーン …。銘木の情報が入ると世界各地に足を運び、バイヤーの目と感性で厳選し、丸太を買い付けます。 MOKUBAには、長年の経験で培ってきた眼力と産地各社との信頼関係によって、自然と優れた丸太が集まります。
製材
どの角度で鋸を入れるか、最初の重要な工程です。
福岡県大川市の工場に運ばれてきた丸太を製材機に乗せ、回転させながら鋸を入れる角度を決めます。年輪や木材の状態などを見て、最適な角度を探し出し、全体の挽き方を考えます。挽きながら間隔や角度をさらに調整。木を診る目、長年の経験で培った職人の勘が物を言う工程です。
乾燥
時間をかけます。ここでは時間も職人です。
板の乾燥には2年から長い物で10年以上を要します。製材された板が30,000枚以上桟積みされ、まずは自然乾燥。木の水分量を計測しながら調節を続けます。水分がある程度落ちたら、人工乾燥窯に入れ、含水率を調整して、ようやく一枚板の仕込みが完了します。
調整
木に含まれる水分量の最終調整を行います。
乾燥中に反った板を高周波プレス機でゆっくり熱を加えながら平らにします。木に負担が掛からないように、ゆっくりと時間を掛け、木の繊維を柔らかくしながら徐々にプレスしていきます。「自然乾燥」「人工窯乾燥」「高周波プレス機」の3度の乾燥段階を踏むことで、全体の水分量がほぼ均一になり、安心してお使い頂ける一枚板を作ることができます。
削りだし
日本最大級のマシンを使い、妥協することなく。
バーチカルミーリングマシンを使い、表面の凸凹した部分を削り、板を平らにします。MOKUBAのマシンは日本最大級。長さ12m・幅1m35㎝までの加工ができ、大自然のスケールを損なうことなく一枚板に仕上げることができます。平らになるまで何回も機械に通して削り出します。
切りだし
一枚板のサイズと形が見えてきます。
乾燥が終わると、完成形をイメージして木材をカットします。両端を平行に切り出すためには熟練した技術が必要です。この工程の良し悪しで最終的な製品のクオリティが決まるため、ベテランの職人が担当します。少しずつ店頭に並ぶ一枚板へと近づきます。
加工・研磨
貴重な銘木のありのままをお届けするために。
数百年を生き抜いてきた木材には、歴史が詰まっています。木目や節、ヒビなどにも深い味わいがあるため、MOKUBAではその活かし方を検討します。できる限り自然のままで。それも一枚板の大きな魅力。一枚板はお客様のそばで、自然な呼吸を続けます。
塗装
美しくあたたかい“世界で一枚” の完成です。
仕上げの塗装にはウレタン塗装とオイル塗装があり塗装の回数が異なります。ウレタン塗装は、塗りと削りを表裏3回ずつ繰り返し、目の細かいヤスリでザラ付きを磨き仕上げます。オイル塗装は、一度塗った後に凹凸をヤスリで削り、再度オイルを塗って完成。世界で一枚のぬくもりの誕生です。
管理
仕上がり品は常に500枚以上在庫しています。
完成した一枚板は、一枚一枚厳しくチェックされ、合格した物だけが大川の倉庫で出荷を待ちます。500枚以上の板が並んでいる倉庫の様子は圧巻。「ATELIER MOKUBAの一枚板」という証であるプレートを貼り、全国のギャラリーに運ばれていきます。