木について学べる本
皆様、こんにちは。アトリエ木馬新宿ギャラリーです。
実は、普段木を扱う仕事をしている私達でも、正直、木に関して分からないこと、知識として持っていないことが多々あります。(お恥ずかしい話ですが…)
木は奥深く、知ろうとすればするほどわからないことが多く出てきます。
そんな時のため、少しでもお客様に正確な情報をお伝えするため、アトリエ木馬新宿ギャラリーには「木に関する本」を常備しています。
今回はその本をご紹介していこうかなと思います。
調べものではなく普通に読んでも結構面白いので、もし気になったら、書店等で探してみてください!
「世界で一番くわしい木材」
この本は「木材」の基本から、特に国内でどのような使い方をされているのか、家具、構造材、建材など様々な面からみた「木材」を写真付きで説明してくれています。
ブログを書く際にわからないことがあったり、お客様から、この木はどんなところに使われているのか、などのご質問をいただいたときによく参考にしているのですが、「世界で一番くわしい」と謳っているだけあって、かなり詳しく、わかりやすく解説されています。
弊社で取り扱っていない樹種も多く出てくるので、この本の内容は正直知らなかったことばかりでした…。
「木材加工面がわかる 樹種辞典」
この本が一番、参考にすることが多いです。
初めて見るような珍しい樹種の一枚板が店舗に入荷したときは、まずこの本で調べます。
掲載の全樹種ごとに、
- 産地
- 硬さ
- 加工のしやすさ
- 木目の特徴
- 色
- 匂い
- 用途
が記載してあり、基本的なことはこの本で知ることが出来ます。
そして、この本の最も大きな特徴は、「加工済みの木材の写真が掲載されている」ところです。
私達は、木を丸太の状態で売っているのではなく、加工済みの状態で販売しているので、加工済みの写真があると、この一枚板のどの模様がこの木の特徴なのか、逆にこの一枚板は通常の同種に比べてどんな特徴があるのか、などを知ることが出来ます。
「名作椅子の解体新書」
ここからはちょっと番外編です。
新宿の店舗ではこんな本も置いてますよ~な2冊を紹介します。
「名作椅子の解体親書」は、デザイナーズチェアの類の中でも、特に有名な、長年世界で愛され続ける椅子達の構造がどうなっているのか、解体してみよう!ということで、その椅子の構造を非常に詳しく知ることができる本です。
新宿ギャラリーでは、同じ施設内にデザイナーズチェアを販売している店舗がいくつかあるため、意外とデザイナーズチェアに合う一枚板をお探しにご来店くださるお客様が多いのです。
それもあって、新宿ギャラリーにはこの本を置いています。
かくいう私も最近、大念願のデザイナーズチェアを2脚買ってしまったのです。
デザイナーズチェアのいいところは、
- その椅子に歴史、ストーリーがあるところ
- 座っていると長年愛されてきた理由がわかってくるところ
- とんでもなく愛着がわくところ
など、なんだか一枚板に近しいものを感じるのです。
「木に学べ 法隆寺・薬師寺の美」
こちらは西岡 常一さんという宮大工の棟梁が書いた本です。
西岡さんは、法隆寺・薬師寺の復元をされており、今私達が見ている法隆寺の金堂・三重塔、薬師寺の金堂・西塔は西岡さんが復元したものです。
この本では、復元の際のお話や法隆寺、薬師寺の構造について、どんな木を使っているのかなどを知ることが出来ます。
神社仏閣、城などに興味のある方には是非、読んでいただきたい一冊です。
またまた、私事なのですが、この本をきっかけに法隆寺にとても興味を持ちまして、丁度、都内でこの本の内容に近しそうな展示をやっていたので行ってきました。
「感覚する構造 法隆寺から宇宙まで」
という展示で、場所は天王洲アイルにある、WHAT MUSEUMです。
世界最古の木造建築といわれる法隆寺から、現代の宇宙での建築に至るまでを構造を中心にみていく展示です。
法隆寺の模型の展示目当てで訪れたのですが、最初から最後まで、建物の構造についてあまり知識のない私でもとても楽しめる展示でした。