シャビーシックインテリアを作るコツとは? 居心地の良さを高めるアイテムも紹介
シャビーシックインテリアは、アンティーク調の味わい深さとモダンな要素を組み合わせた、人気のインテリアスタイルです。使い込まれた家具や装飾品に、モダンなアイテムをバランスよく取り入れると、独特の雰囲気を作り出せます。
本記事ではシャビーシックインテリアを作るコツや、居心地の良さを高めるのに効果的なアイテムを紹介します。本記事を参考に、シャビーインテリアを取り入れてみてください。
シャビーシックインテリアとは?
シャビーシックインテリアとは、シャビー(Shabby:古めかしい、年月を経た風合い)とシック(Chic:上品、洗練された、落ち着いた雰囲気)という英語とフランス語を組み合わせた言葉です。
シャビーシックインテリアは、懐かしさと優雅さが調和したノスタルジックかつエレガントな空間を演出するインテリアスタイルです。
時を経た家具や装飾品が醸し出す独特の雰囲気と、洗練された美しさが調和します。
シャビーシックインテリアを提唱したレイチェル・アシュウェル氏はシャビーシックインテリアについて、「使い込まれた家具の時を経て、美しく味わいある表情や優しいカラーパレットが特徴で、クラシックかつエレガントなアイテムを集めた居心地の良い空間」としています。
シャビーシックインテリアを作るコツ
シャビーシックインテリアの空間を作り出すためには、色や素材、家具の選び方にコツがあります。ぜひ意識して取り入れてみてください。
白をベースにする
シャビーシックスタイルは、白をベースにインテリアを検討しましょう。
ただし、純白ではなく少しくすんだ白やアンティーク調の柔らかい白を選ぶのがポイントです。時間の経過とともに味わいが増すような、優しい印象の白が理想的です。
家具や雑貨、建材、壁紙、ファブリックなどのベースに白を取り入れ、差し色として淡いカラーと柔らかな色調を加えればシャビー感を演出できます。
特に木製家具やファブリックアイテムは、白のペイントや布地を選ぶと、空間全体の統一感が生まれます。
濃いブラウンやブラックなどの重厚な色調を取り入れすぎると、シャビーシックの特徴である軽やかさや柔らかさが損なわれ、スタイルのミスマッチが起こる可能性があるため、使用する際は慎重に検討してください。
丸みのある家具を選ぶ
シャビーシックインテリアを作るには、曲線的なシルエットの家具で柔らかい雰囲気を出すこともポイントです。優美な曲線は空間に自然な流れを作り出し、居心地の良い空間を作ります。
またエレガントな雰囲気を引き出すには猫脚の家具を選ぶのがおすすめです。猫脚は優雅さとともに、クラシカルな要素も加えます。以下のメインとなる家具に取り入れると効果的です。
- ベッド
- テーブル
- ドレッサー
- チェスト
棚やソファは丸みのあるデザインを選ぶと、空間全体の雰囲気が柔らかくなります。
直線的な家具はスタイリッシュな印象になるため、シャビーシックインテリアには不向きです。角張った印象を避ければ、より温かみのある空間作りが可能です。
天然素材を利用する
シャビーシックインテリアの特徴である柔らかい空間作りには、天然素材を取り入れることもポイントです。自然素材には独特の風合いと質感があり、空間全体に温かみと落ち着きをもたらします。
リネンやコットン、レースなどの優しい質感で統一すると、より心地よい雰囲気が生まれます。それぞれの素材の特徴を生かしながら、全体的な調和を意識して選びましょう。
光沢感があるものではなく、マットな質感でまとめると素朴さが引き立ちます。艶やかさを抑えれば、より自然な風合いと落ち着いた印象を演出できるでしょう。
家具は木材のものを中心に選ぶと、温かみのある空間に仕上がります。
使い込むほど風合いが増していくアイテムを取り入れることは、シャビーシックインテリアに欠かせません。時間とともに味わいを増していく家具は、空間に深みと個性を与えてくれる重要な要素です。
経年変化による塗装の剥げやざらつきは、味わいを深める要素となります。むしろ、それらの特徴が独特の魅力となり、空間に本物らしさと温かみをもたらします。
エレガントな照明を取り入れる
シャビーシックインテリアには、ヴィンテージ感のあるアンティーク調のアイテムを取り入れると、空間全体の調和が生まれ、洗練された上品さを演出できます。
古びた風合いや、時を経た味わいのある家具や装飾品は、シャビーシックの世界観を表現するのにぴったりです。
例えば、洗練されたアンティーク調の照明器具がおすすめです。繊細なガラスの輝きが室内に優雅な軽やかさをプラスし、空間全体を明るく華やかに演出してくれます。
また優美な曲線を描くガラスペンダントライトは、シャビーシックインテリアをより魅力的にしてくれるアイテムです。
シャビーシックインテリアを作る際の注意点
シャビーシックインテリアを取り入れる際には、いくつかの注意点があります。以下の内容を意識して、シャビーシックインテリアを取り入れてみてください。
複数のテイストを混ぜない
まとまり感を出すためには、家具やファブリック、小物雑貨などのインテリアアイテムのテイストやデザインをそろえることがポイントです。
同時に内装材と大型家具のテイストをそろえることも、空間の統一感を生み出す上で重要といえるでしょう。
小物類や装飾品は比較的簡単に入れ替えができるため、多少テイストが異なっていてもコーディネートで調整できます。
しかし、内装材や大型家具は簡単に変更できないため、購入の際には素材感やカラー、デザインテイストを慎重に合わせることが必要です。
ブラウン系の家具を多く選ばない
シャビーシックインテリアを作るには、時間とともに味わいが増していくアンティーク調のアイテムが重要な要素です。
これらのアイテムは、使い込まれた風合いや、経年変化による独特の魅力を楽しめます。
しかし、ブラウン系の色味を多用しすぎると、シャビーシックとは異なるスタイルに近づいてしまう可能性があるため、注意が必要です。
ブラウン系のアイテムは、部屋の一部にアクセントとして取り入れましょう。小物類や家具の一部にブラウン系を取り入れれば、バランスの取れた落ち着きのある空間を演出できます。
ビビッドなカラーは避ける
シャビーシックインテリアとビビッドカラーの組み合わせは、インテリアの雰囲気を台無しにしてしまう可能性が高いため、避けることをおすすめします。
シャビーシックインテリアの特徴である、アンティーク調の落ち着いた雰囲気や、くすみカラーの優しい色合いは、ビビッドカラーとなじまないため、インテリアの統一感を損なう原因となるでしょう。
生活必需品にビビッドカラーが使用されている場合は、同系色のカバーを装着したり目立たない場所に配置したり、またはくすみカラーのアイテムに交換するなどの工夫をしてみてください。
生活感を出さない
シャビーシックインテリアの仕上がりは、生活感の有無によって大きく変わります。日常的な生活感をどれほど抑えられるかが、理想的なスタイルを実現する上で重要なポイントとなります。
特に日本語が書かれた商品ラベルは、シャビーシックインテリアにミスマッチな印象を与えてしまいがちです。
ラベルを隠したり、別の容器に入れ替えたりするなど、視覚的な違和感を軽減するための工夫をしましょう。
雰囲気に合った壁紙を取り入れる
シャビーシックインテリアの魅力を最大限に引き出すためには、家具の選定だけではなく、壁紙やクロスなどの内装材の選択も重要です。
インテリアの雰囲気や目指すスタイルに合わせて、リメイクシートや壁紙、クロスなどの内装材を慎重に選び、空間全体の調和を考えて検討することが大切です。
落ち着いた雰囲気を演出したい場合は、タイル調の壁紙や塗り壁風の仕上げを選びましょう。シンプルでありながら、さりげないシャビー感を出せ、アンティーク家具との相性も抜群です。
フェミニンな雰囲気を取り入れたい場合は、花柄がおすすめです。特に、派手すぎない落ち着いた色調の大人っぽい花柄を選ぶと、シャビー感との相性が良く、かつ甘すぎないバランスの取れたテイストを実現できます。
ナチュラルな雰囲気を目指す場合は、木目調の壁紙や内装材を採用するのが効果的です。特に、年月を経たようなくすんだ古材風だと、フレンチカントリー感が生まれ、より心地よく落ち着ける癒しの空間を作り出すことが可能です。
シャビーシックインテリアにおすすめのアイテム
シャビーシックインテリアは、アンティーク調の家具や柔らかな色合い、風合いのある素材を組み合わせると、温かみのある居心地の良い空間を演出できます。
ここでは、シャビーシックな雰囲気を手軽に取り入れられるアイテムを紹介します。
一枚板のテーブル
上品かつ落ち着きのある雰囲気を作ったりで居心地の良さを高めたりしたい方には、自然な木目が美しい一枚板のローテーブルがおすすめです。
シャビーシックインテリアはアイテム選びによって、部屋全体のイメージが大きく変わります。特にかわいらしさが全面に出た室内になる可能性が高く、インテリアの配置や組み合わせ方で雰囲気が変化します。
一枚板は木材本来の風合いを生かした贅沢な家具で、シャビーシックインテリアに欠かせない、経年変化を楽しめるアイテムです。
使い込むほどに味わいが増し、木目が深みを増していく様子は、インテリアの魅力をさらに引き立てます。
脚まで木材にすると空間を占めるブラウンの割合が増えてマッチしにくくなる場合があります。
細目のアイアン素材の脚を選ぶと、空間全体が引き締まり、モダンで大人っぽい印象を演出することが可能です。
木製のアンティーク調ドレッサー
寝室に置くドレッサーは木製のアンティーク調を選ぶと、優雅で落ち着いたシャビーシックな雰囲気を演出できます。
アンティーク調の家具は時を経た味わいと、クラシカルな魅力をもたらしてくれます。
ブラウンなどの濃い色調ではなく、淡いカラーを選ぶと、寝室の優しい雰囲気により自然にマッチするでしょう。
引き出し部分の繊細な彫刻や優美な曲線を描く脚のデザイン、取っ手の装飾的なデザインなど、細部にまでこだわって作られたドレッサーを選べば、インテリアの主役として空間全体の華やかさと品格を高めてくれます。
淡いカラーのラグ
ラグは部屋全体のカラーコーディネートを調整する、重要なアイテムとして重宝します。インテリアの中でも空間を占める面積が大きいため、空間の印象を大きく左右します。
淡いカラーかつ柄の少ないシンプルなデザインを選ぶことがおすすめです。他の家具やインテリアとの調和が取りやすく、長期的に飽きのこない空間作りができます。
アンティーク感のあるカーテン
コットンやリネンといった自然素材でできたカーテンを選ぶと、空間全体にナチュラルで温かみのある雰囲気が加わります。
柄や装飾が抑えめのものを選ぶとアンティーク調の家具や雑貨になじみやすく、落ち着いた上品な空間を作り出せるでしょう。
白や薄いグレーをはじめ明るい色かつ無地のカーテンなら失敗の心配もありません。どのようなインテリアスタイルにも対応できます。
ダマスク柄だとシャビーシックインテリアと相性が良く、クラシカルで優雅な雰囲気を演出することが可能です。
繊細な模様が織り込まれた生地は、空間に華やかさとエレガントさをプラスしてくれます。