一枚板はどうやってできる?一枚板が完成するまでの過程を改めておさらい
一枚板の魅力は、その圧倒的な存在感と自然が生み出した唯一無二の美しさにあります。
実は、その裏には想像を超える長い年月と職人たちの匠の技が込められているのです。
今回は、一枚板ができるまでの過程を改めてご紹介していこうと思います。
この記事でわかること
0.木が育つ
一枚板は、樹種や環境によって異なりますが、数十年から数百年の歳月をかけてテーブルとして使用できるほどの太い木に育ちます。
鹿児島県屋久島でゆっくり育つ屋久杉に関しては驚きの樹齢1000年を超えます。
私たちが生まれるよりもはるか昔から生きていた木が一枚板テーブルとして新しい人生を送る…なんとも感慨深いですね。
1. 買い付け・製材
まずは、一枚板となる原木を日本だけではなく世界中から探します。
実際に切って確かめることができないので、どのような一枚板になるかを想像しながら丸太を選びます。
見た目は立派な木でも、切ってみたら中身が虫食いだらけ、という可能性も。
買い付けは、知識と経験が必要となる最初の重要な工程なのです。
買い付けた丸太は福岡県大川市に運ばれます。
製材機に乗せ、年輪や状態を見て最適な角度で鋸を入れ製材をします。
この角度がテーブルの良し悪しを決めるといっても過言ではない、まさに職人技です。
2. 乾燥・木取り
製材後、2年~10年以上の歳月をかけて、木の中の水分量を安定させます。
製材したからと言ってすぐにテーブルを作れるわけではないのです。
その後、「人工乾燥窯」で含水率を調整し、しっかり乾燥を行うことで後々の割れや反りを起こりにくくします。
乾燥後は、木取りと呼ばれる工程に入ります。木取りはサイズや塗装、割れや穴の処理のやり方を決める工程です。
その木の魅力が十分に発揮されるように職人が最適な加工方法を決める、重要な工程です。
3調湿、削り出し
次に、「高周波プレス」という機械で熱を加えながら、木に負担がかからないようにゆっくりと繊維をほぐして平らにしていきます。
乾燥に関する工程はこれで3回目ですが、手間を重ねることにより水分量がほぼ均一になり割れ・反りの軽減に繋がるのです。
はじめから人工乾燥で工程をショートカットしないのは、急激に水分を抜いたことによる割れを発生させないためです。
そして、日本最大級のマシンを使って平らになるまで何度も削り出します。
4切り出し、加工研磨
続いて、木取りで決められたサイズに一枚板を切り出します。
両端を平行に仕上げるのは大変難しく、ここでも職人の熟練の技が求められます。
節や穴は、小さいものだと木の粉で埋めたり、大きいものになるとレジンを流し込んだりして、一枚板の良さとして活かします。
自然が創り出した造形を個性として扱う、アトリエ木馬のこだわりです。
5塗装、管理
最後のひと工程です。
仕上げの塗装にオイル塗装かウレタン塗装を一枚板に合わせて施します。
ウレタン塗装は裏表それぞれ3回繰り返すことで、美しく仕上げることができます。
これにてようやく一枚板の完成です。
木は常に呼吸をしているので完成後も一枚一枚丁寧に管理され、お客様に最高な状態でお会いできるようにスタンバイしています。
メンテナンスについて
先ほどお伝えした通り、木は常に呼吸をしています。
ご使用の環境によっては割れや反りが発生してしまうこともあります。
製造から販売までを一貫で行うアトリエ木馬では、アフターメンテナンスまで責任をもって行っているので、安心して末永くお使いいただけます。