家具の木材や木目の種類は? インテリアに合わせる選び方も紹介!

家具を選ぶとき『木材の種類』に迷ったことはないでしょうか?
木は種類によって色味や木目が異なり、インテリアとしてのイメージを左右するため、どのような種類の木材を選ぶかはとても大切です。
本記事では、家具に使われる木材や木目の種類を詳しく解説します。
木の美しさと自然の温かみを備えた家具を探している方は、ぜひ参考にしてください。
家具に使われる代表的な木材の種類と特徴
家具に使われる木材にはさまざまな種類がありますが、大きくは広葉樹と針葉樹に分けられます。
広葉樹は堅くて丈夫なのが特徴で、針葉樹は広葉樹より軟らかく加工しやすいのが特徴です。
以下では、広葉樹・針葉樹それぞれから、家具に使われる代表的な木材を紹介します。
ウォールナット

ウォールナットは世界三大銘木の一つで、クルミの仲間に当たる広葉樹です。
ダークブラウンの落ち着いた色合いと木目の美しさが魅力で、世界で広く人気を集めています。
需要が高い樹種ですが成長が遅く、家具などで利用するには百年単位の年月をかけて育ったものが必要です。
そのため現在でも希少性が高く、今後ますます貴重な樹種になる可能性があります。
落ち着いた色味は、紫外線に当たると少しずつ茶褐色に変化します。
経年変化を楽しめるのもウォールナットの特徴です。
チーク

高級木材の一つであるチークも、世界三大銘木の一つとして高い人気を誇っています。
堅く水に強い広葉樹で、寺院や宮殿など歴史的な建造物でも使われているなど、長期的な耐久性が実証されている樹種です。
チークに多く含まれているタール(油分)が天然のワックス材のような役割をしてくれるため、長期間使用しても反りや割れが起こりにくいのが特徴です。
切り出された直後のチークは、淡い色味に黒いタールの模様が目立ちます。
しかし時がたつにつれ黒い模様は薄くなり、全体的に色味が濃くなり味わいが増します。
マホガニー

マホガニーは赤みがかった木肌をしており、経年変化で赤みが濃くなり赤褐色へと変化します。
ツヤの美しさにも定評がある、世界三大銘木の最後の一つです。
広葉樹ですが軟らかさがあり、加工しやすいのも特徴です。
「リボン杢(もく)」と呼ばれる独特の木目をしており、光の変化でリボンのヒダのような美しい縞模様を楽しむことができます。
400年以上前にマホガニーで作られた彫刻が現存しているなど、耐久性の高さは折り紙付きです。
チェリー

北米が原産のチェリーは主にアメリカンブラックチェリーのことを指します。
サクラの木の一種で、淡い桃色がかった色が時間とともにあめ色に変化する、人気の広葉樹です。
さざ波のような木目も美しく、ほのかなツヤも魅力です。
チェリー材は経年変化が早いため、おおむね1年もたてば深みのあるあめ色の家具を楽しめるようになるでしょう。
手触りが良く「すべすべ」と表現するのがぴったりな優しい肌当たりも人気で、家具だけでなく床材としてもよく用いられます。
ナラ・オーク

ナラとオークは厳密には異なる樹種です。
しかし家具などに用いられる木材の種類では、ホワイトオークのことをナラと呼んだり、まとめてオークと呼んだりするなど、一くくりにされていることが多い傾向にあります。
同じブナ科の広葉樹のためよく似ており、見分けにくいことがこうした曖昧な区別の仕方につながっているのかもしれません。
オークには複数の種類があります。
ホワイトオークは淡いクリーム色を主とした明るい色味が特徴です。
レッドオークは赤みを帯びているのが特徴です。
ヨーロピアンオークは淡いブラウンからグレイッシュカラーで、落ち着いた色味をしています。
なお、ジャパニーズオーク(楢)は柾目(まさめ)が見えるように切り出されると、虎斑(とらふ)といわれる、波打ったような独特の紋様があるのが特徴です。
ブナ・ビーチ

ブナはブナ科の広葉樹で、海外ではビーチと呼ばれています。
日本でも広く自生しており、秋田県と青森県の県境にそびえる白神山地は、ブナの原生林として世界自然遺産に登録されていることで有名です。
衝撃にも耐える強度が特徴で、耐久性にも優れています。
淡い黄色から桃色の明るく美しい色味が人気です。
比較的経年変化が少なく、長く加工当時の色味を楽しみやすいのがブナの魅力でもあります。
乾燥に時間がかかり、腐食に弱いため、ガーデンベンチのように外で使用するアイテムには向きません。
ヒノキ

日本で古くから建材に使用されてきたヒノキは、直線的な美しい木目と、白い木肌に上品なツヤが特徴の針葉樹です。
ヒノキの香りを取り入れた入浴剤やフレグランスがあるほど、香りの良さに定評があります。
リラックス効果や消臭効果が期待でき、木材以外の用途でも広くニーズのある樹種です。
とても滑らかな手触りをしており、身近な家具にも取り入れたい木材です。
経年変化が早く、1年もたつとあめ色に変化するため、また違った高級感と風格をいち早く楽しめる特徴を持っています。
スギ

国有種の中でもポピュラーで、古くから家具や建材として広く用いられてきたのがスギです。
針葉樹らしい真っすぐな木目が美しく、軽量で扱いやすいのが特徴です。
ヒノキより軟らかく、傷が付きやすいデメリットがありますが、味わいとして楽しみやすいともいえるでしょう。
心材は赤茶色〜濃い茶色をしていますが、辺材はもう少し淡く黄みがかった色をしています。
時間をかけてゆっくりと色が変化していくため、風合いの変化をじっくりと堪能できます。

なお、一枚板専門店「アトリエ木馬」では、基本的に広葉樹のみの取り扱いですが、針葉樹であるスギの中でも「屋久杉」のみ取り扱いをしております。
屋久杉は通常のスギと比較すると木目が詰まっており、耐久性もあります。
パイン・マツ

パインはマツ科の針葉樹で、日本では一般的なマツそのものです。
明るい色味をしている傾向にありますが、種類によって少しずつ色合いが異なります。
パインは50以上も種類があるため、好みに合わせて選べるでしょう。
節が多く独特の力強さとナチュラルさを感じられることが特徴です。
節は「生き節」「死に節」があり、「死に節」だとぽこっと抜けてしまいます。
家具に使用する際は、抜け落ちない「生き節」のものを選びましょう。
これまで紹介してきた木材は、いずれも家具の素材として広く使用されています。
合板などでも美しい仕上がりになりますが、無垢材であれば木そのものの力強さと温かみをより感じられます。
長く愛用する家具なら、一枚板を用いたものを取り入れてみるのもおすすめです。
木目の種類によっても印象が変わる
家具の雰囲気は、用いる木材の木目によっても印象が変わります。
木目には先述した「柾目」の他、「板目」と「杢目」の3種類があります。
「柾目」とは年輪に対して垂直に切り出したときに現れる木目で、しま状の美しい木目を楽しめるのが特徴です。
「板目」は年輪に対して水平に切り出した場合に現れる木目で、山型や波形など曲線模様が特徴です。
「杢目」は樹皮に近い部分から、大根のかつらむきのように削っていくと現れます。不規則な波形や丸みを帯びた木目が特徴で、テーブルの天板などによく使用されます。
家具に木目の美しさを生かしたいなら一枚板がおすすめです。
自然に刻まれた木目と、一つとして同じものがない唯一無二の表情を楽しむことができます。
インテリアに合う木材の選び方
イメージにマッチする家具を取り入れるために、代表的なインテリアのテイストと相性の良い木材をまとめました。
| インテリアのテイスト | 木材の種類 |
| モダン | ● ウォールナット ● ナラ・オーク ● チーク |
| 和モダン | ● ウォールナット ● マツ ● ナラ・オーク ● チェリー |
| ナチュラル | ● ナラ・オーク ● チェリー ● ヒノキ ● スギ ● マツ |
| エレガント | ● ウォールナット ● チーク ● マホガニー |
深みのある色味が特徴のウォールナットは、さまざまなテイストのインテリアにマッチします。
経年変化も美しいナラ・オークやチークはモダンテイストの部屋やエレガントなインテリアとも相性良くまとまります。
またマツの独特の節や、和室でもよく使われるチェリーは、和と洋の両方のテイストを兼ね備えた和モダンなインテリアに合わせるのがおすすめです。
ナチュラルな雰囲気を大切にしたいならナラ・オークやチェリー、そしてヒノキやスギ、マツなど日本に古くからある木材を取り入れるのがおすすめです。
チークの品の良さはエレガントなインテリアにも相性抜群です。マホガニー特有の波打つような木目も合うでしょう。











