銘木とは何か? 名木との違いも併せて解説
家具やインテリアなどの購入を検討していると、銘木という言葉をしばしば耳にすることがあります。
しかし銘木とはどのようなものかを正確に知っている方は少ないかもしれません。
また名木という言葉もあるため、銘木と名木は同じものなのかどうか、混同している場合もあるでしょう。
本記事では銘木の理解を深めるために、銘木の定義や特徴、名木との違いについて解説します。
世界の三大名木も紹介するので、興味のある方はぜひ最後までお読みください。
銘木とは
銘木に使用される「銘」という漢字は、名のある上等のものという意味を持つ字です。
木に銘という字が付いている銘木は、材質や形状、色、艶、木目などが優れている木や加工品を指します。
珍しい趣や鑑賞する価値を持つ芸術的な木や加工品を銘木と言う場合もあります。
代表的な銘木として知られているのは、神代杉や屋久杉、唐木、ケヤキなどです。
銘木は美しさや耐久性に優れているため、高く評価されています。
中には文化的、歴史的価値が認められ、保護される銘木もあります。
樹種によって異なりますが、銘木となる条件の一つは樹齢200年以上です。
また、一枚板の場合は板の大きさがあり、狂いがないものが条件となっています。
銘木の特徴
銘木の特徴は美しさや耐久性が優れている点です。
希少性も高く、独特な色合いや木目、質感を持っています。
特徴を生かして家具や楽器、建築物などに使用されることが多く、新しく加工することで、より銘木の価値が高まります。
また優雅で美しい特別な杢目を持つことも、銘木の特徴です。
銘木が持つ杢目は希少性が高く、家具や装飾品などに使用されると独特の風合いと高級感が出ます。
銘木はただの材料ではなく、長い年月をかけてどのように成長したのか、またその背景にある文化や歴史、自然との深い結びつきを感じられる価値の高いものだとされています。
名木との違い
銘木と名木は似ているように感じますが、同じものではありません。
名木は一般的に、高齢樹の大木のことです。
例えば、神社や有名な寺にある樹齢を重ねた大木や歴史的意味を持つ大木、その土地の習慣や信仰などと深い関係を持つ大木などが名木になります。
つまり、名木は地面から生えている価値のある大木であるのに対し、銘木は木材として価値のある木もしくは高く評価されている木です。
世界の三大銘木
銘木の世界には、世界三大銘木と呼ばれている木があります。
美しさが世界的に認められ、価値の高い三種は、ウォールナット・チーク・マホガニーです。
それぞれの特徴について解説します。
ウォールナット
ウォールナットは北米やヨーロッパが主な産地の木です。
クルミ科クルミ属の広葉樹であり、ウォールナットの中でも北米産のアメリカンブラックウォールナットが有名です。
アメリカンブラックウォールナットの特徴は、美しい木目と高級感のある深い色合いです。
家具や内装材に使うとラグジュアリーで落ち着いた雰囲気になるため、ホテルの内装や高級車のウッドパネルなどにも使用されています。
またウォールナットを無垢の一枚板に加工すると、ブラウンやブラックのグラデーションをまとった美しい表情が見られます。
ウォールナットのような黒に近い濃い色合いを持つ木材は少なく、希少性も高いです。
その色合いにより、ウォールナットの銘木としての価値が高まっています。
チーク
チークはミャンマーや東南アジアが主な産地の木です。
落ち着いた木目と色味が特徴で、艶のある飴色はゴールデンチークカラーとも呼ばれています。
経年変化が楽しめる木材で、使用する中で徐々にオレンジ系の赤みがかった色に変化します。
またチークは耐久性が高い木です。
家具材として使用される他に、船の材料としても重宝されてきました。
見た目と耐久性が優れているため、家具にすると一生の付き合いができるでしょう。
しかし現在では自生しているチーク材はほとんど見られず、市場に出回っているのは植林したチーク材がほとんどです。
非常に厳しい輸出制限が設けられており、チークの希少性が高まっています。
特にミャンマー産のチークは高級品とされています。
マホガニー
マホガニーは西インド諸島が原産の木です。
現在は植樹が進み、中南米でも見られるようになりました。
マホガニーの特徴は深みのある赤茶色です。
さらに、リボン杢と呼ばれるきれいな杢目を持っており、赤い黄金やカリブの宝とも呼ばれています。
マホガニーは見た目の美しさが認められ、高級家具材や楽器、床材など幅広く使用されてきました。
しかし違法伐採や乱獲により個体数が激減し、特に美しいといわれるキューバ産やホンジュラス産はほとんど市場に出回っていません。
マホガニーを守るため、現在はワシントン条約によって天然木の取引には厳しい制限が設けられています。
より希少性が高くなり、優雅な見た目や色合いから高級木材として扱われています。
まとめ
銘木は見た目の色や艶、杢目などが優れている木や加工品のことで、名木と同じものではありません。
歴史的に評価が高いものは保護され、世界的に高い評価を受けています。
また、銘木が育つには多くの時間とさまざまな条件がそろう必要があり、希少価値が高くなかなか手に入りません。
しかし美しさや耐久性の高い銘木を使用した家具などは、根強い人気があります。
年月が経てば経つほど愛着が湧く銘木の家具は、一生使える家具としておすすめです。
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