ヴィンテージインテリアとは? 部屋作りのコツとともに経年変化で魅力が増す家具を紹介
近年、インテリアの世界で注目を集めているヴィンテージインテリア。
ヴィンテージインテリアは素材や色選びのコツをつかめば、唯一無二の魅力的な空間を作り出せます。
本記事では、ヴィンテージインテリアの部屋作りのコツやおすすめ家具について詳しく解説していきます。
記事を参考に、経年変化を生かした魅力的な空間作りに挑戦してみてください。
ヴィンテージインテリアとは
ヴィンテージという言葉は、特に良質なぶどうが豊富に収穫できた年に作られたワインを指す専門用語として使用され始めました。
その後、時代とともに意味が広がり、現在は特別な品質や魅力を持つ上質な年代物全般を指す言葉として使われています。
インテリアの分野では、時間の経過とともに味わいが深まり、独特の風合いや魅力を持つ家具や装飾品を使用したデザインスタイルをヴィンテージインテリアと呼びます。
古い物を表現する言葉としてアンティークやレトロという言葉もよく使用されますが、それぞれの異なる意味を以下にまとめました。
- ヴィンテージ:製造されてから100年未満の物で、その時代を代表する特徴的なデザインや品質を持つアイテム
- アンティーク:製造から100年以上経過した物で、歴史的な価値や希少性を持つアイテム
- レトロ:特定の年代を定義せず、過去の様式や雰囲気を持つ懐かしさを感じさせる幅広いアイテム
ヴィンテージインテリアの特徴
ヴィンテージインテリアの特徴は、時間の経過を感じられる深い味わいがあることです。
特に重厚感や質感、雰囲気の要素は大きいでしょう。
それでは、ヴィンテージインテリアの特徴を詳しく見ていきます。
重厚感
重厚感や高級感が漂う古き良き時代の家具を取り入れると、ヴィンテージな雰囲気を演出できます。
重厚感を出すには、装飾を抑えたぶこつなスタイルの物を選ぶのがおすすめです。
シンプルながらも存在感のある家具は、空間全体の印象を引き締める効果があります。
全体的なバランスを整えるために、アンティーク調の小物やオブジェを効果的に配置したり、カーテンやクッションなどのファブリック類で明るい色味を取り入れたりすると良いでしょう。
質感
自然な風合いや使い込まれた質感が、ヴィンテージらしさを演出します。
新品の状態の家具では、どのような高級な物でもヴィンテージ感が出にくく、本来求める雰囲気を作り出すことが難しいです。
無垢材やペンキの飛んだ木材、さびた鉄材など年代を感じさせるアイテムを取り入れると、ヴィンテージらしさが出やすくなります。
またエイジング塗装やアンティーク風の加工を施すことで、新品の家具やアイテムでもヴィンテージ感のある仕上がりにできます。
雰囲気
ヴィンテージ感を引き出すには、ダーク系の色を取り入れると良いでしょう。
シックで落ち着いた空間になり、他の色とも調和しやすい特徴があります。
部屋の色合いがホワイトの場合、大きい家具をダークトーンにすると、コントラストが生まれ、洗練された空間を演出できます。
性別を問わず広くなじむイメージで、大人な雰囲気を楽しめるでしょう。
ヴィンテージインテリアのコツ
ヴィンテージインテリアはダークトーンで統一するだけでも雰囲気が出ますが、素材や色選びのコツを知ると、より魅力を引き出せます。
細部へのこだわりが全体の印象を大きく左右するため、慎重に選んでいきましょう。
素材選び
ヴィンテージインテリアでおすすめなのは、以下の素材です。
- 木材
- 革製品
- 鉄材
- 真ちゅう(銅と亜鉛の合金で5円玉に使われる素材)
このような素材は、時間の経過とともに表情が変化し、より深みのあるヴィンテージインテリアにマッチします。
中でも木材は経年を楽しめる代表的な素材の一つです。
使い込むほどに風合いが増していく上、空間に温かみもプラスできる木材は、ヴィンテージインテリアに欠かせない素材でしょう。
またコンクリートやレンガなどの建築素材も、ヴィンテージスタイルにおすすめです。
コンクリートは無機質でインダストリアルな風合いを持ち、時間とともに表面の色合いや質感が変化すると、より深みのある空間になります。
レンガは自然な色合いと凹凸のある質感により、温かみのある懐かしい雰囲気を醸し出し、時を重ねるごとに味わい深い表情を見せてくれます。
色選び
ヴィンテージインテリアをコーディネートする際には、特にダーク系の色がおすすめです。
ブラウンやグレーでもダーク系の色味を選ぶと、落ち着いた色調が空間に深みを与え、さまざまなインテリアスタイルと調和します。
ヴィンテージインテリアの注意点
ヴィンテージインテリアは重厚感が大切なポイントですが、取り入れ過ぎると空間全体が重たくなってしまい、せっかくの素敵な空間に圧迫感が生じます。
インテリアの基調をヴィンテージスタイルで統一する一方で、空間に適度な軽さを施しましょう。
ダーク系の家具や装飾と相性の良いホワイトやグレーなどの明るい色調を効果的に取り入れると、空間全体に心地よい軽やかさが生まれます。
透け感のあるシアー素材やクリアなガラス素材などは、ヴィンテージインテリアとも調和し、空間に軽やかさを加える演出としておすすめです。
暖色系の光源を選択することも、空間の雰囲気に柔らかな変化を加えるために重要な要素です。
一般的な白い蛍光灯は冷たい印象を与えがちで、ヴィンテージインテリアの温かみのある雰囲気との相性が良くありません。
温かみのあるオレンジ色や赤みがかった光源を選択すると、部屋全体がより柔らかく居心地の良い雰囲気になるでしょう。
スタイル別のヴィンテージインテリア
ヴィンテージインテリアには、多様なスタイルがあります。
今回は4つのスタイルを詳しく紹介していきます。
モダンナチュラルなヴィンテージスタイル
モダンナチュラルなヴィンテージスタイルは、シンプルさと適度な余白を取り入れたスタイルです。
視覚的にすっきりとした印象を与え、モダンナチュラルなヴィンテージスタイルにまとまります。
従来の重厚感や古めかしさを強調したヴィンテージスタイルとは異なりますが、ダークブラウンのウッドブラインドを効果的に使用すると、現代的ながらも、温かみのあるヴィンテージ感を演出できるでしょう。
落ち着きのある配色で統一感を持たせることで、長く愛用できるシンプルなスタイルを作り出せます。
アメリカンヴィンテージスタイル
アメリカンヴィンテージスタイルは、アンティークな雰囲気のテーブルランプや、ボタンどめが印象的な革張りのソファやチェアが特徴的です。
小物には、エジソン電球のペンダントライトが絶妙にマッチします。
レトロな木製家具とも調和しながら、全体的にノスタルジックで洗練されたヴィンテージインテリアでまとめたスタイルです。
フレンチヴィンテージスタイル
フレンチヴィンテージスタイルは、重厚感のある家具や古材を配置しながら、清潔感のあるホワイトや温かみのあるベージュなどの、明るい色彩でまとめたインテリアスタイルです。
一般的なヴィンテージインテリアと比べ、より洗練された雰囲気を演出します。
インダストリアルヴィンテージスタイル
インダストリアルヴィンテージスタイルは、コンクリートやレンガ、木材、鉄材などの素材を組み合わせ、工業的な雰囲気でまとめます。
天井の配管や梁を露出させたり、ぶこつな質感を生かしたりすれば、独特の空間を演出できるでしょう。
工場や倉庫をイメージさせるぶこつでラフな雰囲気と、ヴィンテージ家具や古材の持つ温かみが絶妙なバランスで調和するのが特徴です。
落ち着いた雰囲気を持つシックな空間作りを目指す方に特におすすめです。
ヴィンテージインテリアにマッチする家具を紹介
ヴィンテージインテリアで部屋をまとめるアイテムとして、家具は重要な役割を果たします。
前述の通り、ヴィンテージインテリアにマッチするのは、木材や革、鉄材を使用した素材です。
ここからは、これらの素材を使ったヴィンテージインテリアに合う家具を4点紹介します。
- 天然木
- 革
- 鉄材
このような素材は時間とともに美しく変化し、より深みのある表情を見せてくれるでしょう。
一枚板のテーブル
一枚板のテーブルは、経年によって色合いの変化が楽しめる家具で、時間とともに深みを増す木目や色調の変化が魅力的です。
一枚板とは、一本の樹木から丁寧に切り出される木材を指します。
一つひとつ木目や色味が異なり、自然そのものを切り取ったような味わい深さが特徴です。
一枚板のテーブルは経年によって色合いの変化が楽しめる家具で、ヴィンテージインテリアでも存在感はありつつ空間になじみやすいです。
木材の傷跡や色あせなど、時間の経過とともに刻まれるさまざまな痕跡から、ヴィンテージならではのストーリー性を感じられます。
テーブルの脚部に鉄材を組み合わせると、木の温かみと金属の無機質な質感が絶妙なバランスを生み出し、モダンな雰囲気を演出できるでしょう。
ダイニングやリビングでも、空間の魅力を引き立てるアイテムとして、ヴィンテージインテリアになじみやすいのが魅力です。
チェア・ソファ
チェアやソファは部屋の印象に大きく影響する重要なインテリアアイテムです。
家具の配置や素材、デザインによって、空間の雰囲気が大きく変わります。
中でも高級感のあるレザーのソファは、ヴィンテージインテリアにマッチした家具として人気です。
上質な革素材は空間に落ち着きと格調高さを演出し、クラシカルな雰囲気を作り出します。
時が経てば経つほど味わいが増していくのが特徴で、使い込むことで革本来の風合いが増し、独特の艶や質感が出ます。
適切なケアを施すことで、何年も美しい状態を保てるでしょう。
チェスト
チェストはヴィンテージ家具の中でも特に人気が高く、時代を超えて愛され続けている収納家具です。
デザインそのものを楽しめるチェスト選びがポイントで、部屋のアクセントとしても活用できます。
サイズやデザイン性の高い取っ手、木材の質感や色合い、収納の使い勝手など、インテリアの雰囲気や生活スタイルにマッチしたチェストを選ぶと、より親和性が高まるでしょう。
ベッド
ヴィンテージスタイルのベッドは、クラシカルな雰囲気と独特の味わいを持つデザインによって、部屋全体を魅力的な空間に変えます。
ただし、木製のベッドは年月による劣化や希少性の高さから、良い状態で手に入れるのが難しいです。
もし理想的なヴィンテージの木製ベッドが手に入らない場合は、ヴィンテージインテリアの雰囲気に調和するアイアン素材のベッドを選ぶと、同様の魅力的な空間を作れます。
アイアン素材のベッドフレームは、洗練された佇まいとヴィンテージ感のあるデザインによって、多くのインテリアファンから支持されている人気の高い家具アイテムです。