木目調家具の魅力とは? インテリアに取り入れるポイントやおすすめの樹種も解説
木目調の家具は自然な温かみと落ち着きのある雰囲気を演出できる、インテリアの重要な要素です。
特に近年では、ナチュラルテイストやスカンジナビアンデザインの人気と相まって、木目調家具への注目が高まっています。
本記事では、木目調家具をうまくインテリアに取り入れるためのポイントや、それぞれの特徴を持つ樹種について詳しく解説します。
この記事を参考に木目調家具を取り入れて、くつろぎの空間を作ってみてください。
この記事でわかること
木目調の家具の魅力とは?
木目調の家具はそれぞれの家具に個性を与え、インテリアに深みのある表情をもたらす魅力があります。
ここでは、木目調の家具の魅力を紹介します。
温かみが感じられる
木のぬくもりが感じられる空間は、どこか懐かしく、心をほっとさせてくれます。木目調家具も同様に、自然素材のようなあたたかみをもたらし、くつろぎの時間を演出してくれる存在です。
木目調のデザインはスタイリッシュでありながらも柔らかさがあり、さまざまなインテリアと調和します。
ナチュラルはもちろん、モダンや北欧風の空間にもよく合い、空間全体を上品に引き立ててくれます。
長く使うほどに愛着が増し、時代に左右されずに使い続けられる木目調家具は、暮らしを豊かにしてくれるでしょう。
癒し効果がある
木材からほんのり漂うやさしい香りには、心と体にうれしい効果があります。
自然の香りはリラックス効果があり、唾液の分泌を促したり、自律神経のバランスを整えたりする働きがあります。さらにはストレスホルモンとして知られるコルチゾールの数値が低下します。
そのため木材が使用された空間で過ごすと、日常生活で蓄積された緊張や疲労が徐々に解きほぐされ、リラックス状態へと導かれていくのです。
特に日本の伝統的な建材として知られる檜(ヒノキ)のにおい成分は、人間の免疫力に重要なナチュラルキラー(NK)細胞の活性化を促進させ、さらに、ストレスの度合いを示す尿中アドレナリンの低下効果もあるとされています。
木材には心理面および身体面の健康に対して好影響をもたらすため、快適な生活空間を作り上げるのに必要な素材といえるでしょう。
調湿・消臭効果がある
木材には湿気を吸ったり出したりする優れた性質があり、部屋の湿度を自然に調整してくれます。
特に無垢の木材で塗装していないものは、湿度調整の効果が高く、一年中快適な湿度を保つことが可能です。部屋の湿度が適切に保たれると空気中の細菌やウイルスが減り、空気が正常に保たれます。
木材は他にも悪いにおいを吸収したり、ダニを寄せ付けにくくしたりする効果があるとされています。
このような木材の良さが認められ、最近では老人ホームや病院、幼稚園、学校などで木を使った内装を取り入れることが増えています。
経年変化を楽しめる
木材は人工素材やタイル、石材と違って時間とともに変化していく特徴があり、年月を重ねるごとに、木目がより美しく色も深くなります。
歳を重ねて緩やかに変化する様子や、木材の持つ独特の温かみや質感を日々の生活の中で感じられれば、木目調家具がより一層魅力的に見えるでしょう。
木目調家具をインテリアに取り入れる際のポイント
木目調の家具は、インテリアに温かみと自然な雰囲気をもたらす重要な要素です。
インテリアにうまく取り入れるためには、色調のバランスや配置、他の素材との組み合わせを慎重に考える必要があります。
以下のポイントを参考に、理想的な空間作りを目指しましょう。
部屋のテイストにあった色味を選ぶ
インテリアにおいて雑貨や家具、内装の木目の色をバランス良くコーディネートすることは、魅力的な空間作りに欠かせません。
木目調家具の色使いには、トーンをそろえて統一感を出す方法と、あえて異なる色を組み合わせてメリハリをつける方法の2つがあります。
どちらも効果的な手法ですが、特にコーディネートに自信がない方や、落ち着いた雰囲気の空間を目指したい方には、色をそろえる方法がおすすめです。
同系色の家具やインテリアアイテムを選択していくと、調和の取れた空間を作り上げられます。
一方、木目の色を意図的に異なるものを組み合わせる場合は、全体的な空間の統一感を保つために、一貫したデザインを意識することが重要です。
家具の素材感やそれぞれのアイテム、配置のバランスなどに細やかな注意を払う必要があります。異なる色合いの木目を使用しながらも、洗練された統一感のある魅力的な空間を演出できます。
木目調以外もバランス良く取り入れる
木目の量をバランス良く取り入れることは、インテリアデザインにおいて重要です。適切な木目の使用は、空間に温かみと自然な雰囲気をもたらします。
木目はおしゃれで魅力的な要素ですが、室内全面に取り入れすぎると、ログハウスや山小屋のような印象になりがちです。
ログハウス風のインテリアを目指すのであれば、良い選択となりますが、ナチュラルモダンやインダストリアルテイストの部屋を作りたい場合は、木目の使用が過剰になってしまうでしょう。
木目の素材はアクセントとして効果的に使うことで、より洗練された空間を演出できます。
部屋のテイストに合わせて、全体の木目の量と配置を慎重に検討してみましょう。
壁や床、家具などそれぞれの要素での木目の使用バランスを考えて、調和の取れた心地良い空間を作ってみてください。
おしゃれなお部屋作りに役立つ木目調家具
木目調の家具は、部屋に温かみと自然な雰囲気をもたらし、どのようなインテリアスタイルにも馴染みやすく、長く使える魅力があります。
今回は、部屋をおしゃれにするおすすめの木目調家具を紹介します。
一枚板のダイニングテーブル
一枚板のダイニングテーブルは、木の自然な木目や風合いをそのまま生かした、存在感あふれる家具です。
年輪や木目には、その木が長い年月をかけて育ってきた軌跡が刻まれており、一つとして同じものはありません。
表面の手触りや光の当たり具合によってさまざまな表情を見せる木目は、見る人の心を魅了します。空間に温かみと高級感を演出してくれる、まさに部屋の主役となる家具です。
職人の手によって丁寧に仕上げられた一枚板のテーブルは、使い込むほどに味わいが増し、世代を超えて受け継がれる価値のある家具といえるでしょう。
シェルフ
木目調のシェルフは、空間にやさしい温もりを加えながら、実用的な収納スペースとしても活躍します。自然な木目の美しさと優れた機能性を兼ね備えて、インテリアの中でも目を引く存在になるでしょう。
ナチュラルな色合いと洗練されたデザインはモダンからカントリー、北欧テイストまで、どのようなインテリアスタイルにもマッチし、部屋に落ち着きと品格を与えます。
さらに壁に取り付けるタイプやフロアスタンディングタイプ、コーナー用のタイプなど、さまざまなスタイルから選べるのも魅力です。
棚板の高さを自由に調節できるものや、背面をディスプレイスペースとして活用できるものなど、機能面でも充実しています。
テレビボード
木目調のテレビボードは、部屋の雰囲気を温かみのある落ち着いた空間に演出します。リビングルームの中心的な存在として、部屋全体の印象を大きく左右する家具といえるでしょう。
テレビボードは収納力に優れ、AV機器やゲーム機、DVDやブルーレイディスクなどの関連アイテムをすっきりと収納できるのが魅力です。配線もスマートに隠せるため、見た目にも美しく整然とした空間を作り出せます。
ナチュラルからダークブラウンまで、部屋の雰囲気や他の家具とのコーディネートに合わせて選べる色調が豊富で、どのようなインテリアスタイルにもマッチするのも魅力の一つです。
木目調家具のおすすめ樹種5選
木目調の家具選びで重要なポイントは、樹種の特徴を理解することです。
今回は家具に適した代表的な5つの樹種を紹介します。それぞれの木材の特徴や魅力を詳しく解説していきましょう。
ウォールナット
ウォールナットは、くるみの木から作られる高級な木材です。チョコレートのような濃い茶色が特徴で、美しい木目があり、家具や内装材として人気です。
昔からウォールナットは高級な木材として知られ、お金持ちの家の家具や内装に使われてきました。最近では、中国などアジアの国でも人気が高まっています。
ウォールナットは、美しい木目と時間とともに深まる色合いや、丈夫で傷つきにくいのが魅力です。そのため高級家具はもちろん、ピアノやギターなどの楽器にも使われています。
上品な木目と落ち着いた色調は、モダンなインテリアとの相性が抜群です。
ポプラ
ポプラは軽量で扱いやすい特性を持つ木材で、建築材料や家具製作において重宝されています。中でも、ポプラの瘤(こぶ)には独特で美しい模様が現れることがあり、装飾品などのデザイン素材としても人気があります。
ポプラは淡い色合いと均一な木目が特徴で、塗装や着色がしやすいため、クラシックからモダンまで、さまざまなデザインスタイルに柔軟に対応することが可能です。
他の木材と比較して経済的であることから、カジュアルな家具作りにおいて理想的な素材です。DIYを楽しむ方にも扱いやすい木材として、多くの人に親しまれています。
ウェンジ
ウェンジは、唐木三大銘木の一つである鉄刀木に表情が似ていることから、その代用として広く使用されています。
淡い色の細かな線が規則的に並ぶ木目が特徴で、美しい木肌の質感が魅力の一つです。
また、硬く密度が高い木材のため、長期間の使用に耐える特性を持っています。耐久性に優れているため、床材やテーブルなど日常的に使用される部分にも適しています。
シックで力強い木目は、モダンなインテリアデザインに最適です。ウェンジは高級感があり目を引くデザインのため、おしゃれな部屋作りにぴったりです。
トチ
トチは、日本で古くから親しまれている木材の一つで、成長する過程で幹がねじれることがあり、その影響で美しい杢目(もくめ)模様が生まれるのが特徴です。
家具材としては、美しい木目と適度な硬さが重宝され、特に和モダンなインテリアと相性が良いとされています。
耐水性も高く、湿気の多い日本の気候下でも長期間にわたって美しさを保てる実用的な木材です。
モンキーポッド
モンキーポッドは、木の中心部分と外側の色のコントラストが魅力的な素材です。
歴史的にはアンバーウッドが中央アメリカや南アメリカに導入されたことをきっかけに、地域で広く普及し、現在では重要な木材資源となっています。
外側に向かって明るい色調へと変化する美しいグラデーションは、一枚板のテーブルやカウンターとして人気があります。耐久性も高く、経年変化による味わいの深まりも魅力の一つです。