無垢材とオーク材の違いとは? 無垢材オークの魅力と注意点を紹介

家具選びでよく耳にする「無垢材」と「オーク材」は、それぞれ木材を指しますが、異なる意味の言葉です。
無垢材は、全体が天然の木でできた材料のことで、一方のオーク材は、日本で言う「ナラ」の木から作られた材料のことです。
無垢のオーク材である「無垢材オーク」は、美しい木目と優れた耐久性があり、適切にケアすれば何世代にもわたって使い続けられる丈夫さが魅力です。
特にその魅力を十分に味わえるのが家具でしょう。中でも一枚板のテーブルは世界で一つしかない特別感があります。
本記事では、無垢材オークの魅力や注意点について、詳しく解説します。
無垢材オークは経年変化も楽しめるため、多くの人に愛されている木材です。ぜひご自宅に取り入れて楽しんでみてはいかがでしょうか。
「無垢材」と「オーク材」の違いとは?
家具や内装材としてよく耳にする、「無垢材」と「オーク材」。
ここではこの2つについて、解説したいと思います。
無垢材とは
無垢材とは、自然の木をそのままの状態で加工した材木のことです。
無垢材は木の優美な香りや滑らかな手触り、そして時間の経過とともに深みを増していく色合いの変化を存分に楽しめます。
木の種類が同じでも、それぞれに独自の模様や特徴があり、二つとして同じ物はありません。
無垢材の主な特徴は、以下の2つです。
● 独特の木目模様や節の配置が異なる
● 天然素材であるため、人体に優しい
無垢材は合板や集成材とは異なり、ほとんど接着剤を使わないので化学物質が少なく、アレルギーの方も使いやすいです。
きちんと手入れすれば、何十年も何世代も使える丈夫さが大きな魅力です。
オーク材とは
オークは世界中で見られる木の一種で、日本では主にナラと呼ばれています。オーク材の特徴は以下の2つです。
1. 虫やカビに強く、耐久性に優れている
2. 美しい木目が特徴的で、見た目にも高級感がある
色味は白っぽいものからベージュ、飴色まであり、時間の経過とともに色が変化して味わいが出てきます。主に家具で使われるオーク材は以下の3種類です。
- ナラ(ミズナラ): 北海道やロシアで育つ木で、木目が細かく、最近は値段が高くなっている
- ホワイトオーク: 北米産の高級木材で、重くて硬く、白っぽい色合いが特徴
- レッドオーク: 北米産の赤みがある木材で、比較的安価で手に入りやすい
オーク材は切り出し方や種類によって表情が変わるので、シンプルな家具からモダン、レトロ、ナチュラル、アンティークまでさまざまなスタイルの家具に使われています。
無垢材オークとは?
無垢材オークは、オークの木をそのまま加工せずに使った木材のことです。
無垢材オークの魅力は、美しい木目と自然な色合いです。
時間とともに味わい深く変化していく色味を楽しめるので、長く使いたい家具に適しています。
耐久性にも優れており、家具やフローリングはもちろんドアや窓枠にもよく使われています。
自然の木材でありながら高級感があり、実用性が高いのが多くの人に選ばれている理由です。
無垢材オークの特徴
無垢材オークは、自然な美しさと独特の木目模様が特徴で、空間に豊かな表情をもたらします。オーク材には、3種類の代表的な木目があります。
- 板目(いため) :オークならではの山形の木目
- 柾目(まさめ) :すっきりとした直線的な木目
- 虎斑(とらふ): 柾目の中に現れる、虎の毛皮に似た模様
これらの木目の出方は、木の切り方や育った環境によって変わります。
無垢材オークは、それぞれの木が持つ個性的な木目を楽しめる上、使い込むほどに風合いが深まり、経年変化を楽しめるのが魅力の一つです。
無垢材オークのメリット
無垢材オークは、特徴的な性質から多くのメリットがあります。
ここでは、無垢材オークの主な6つのメリットを詳しく見ていきましょう。
優れた耐久性
無垢材オークは丈夫な木材で、耐久性に優れています。
特に家具や建材として重宝され、長年使用しても品質が保てる点が魅力です。
木材は大きく「針葉樹」と「広葉樹」の2種類に分類され、それぞれの特性を応じて用途が異なります。
針葉樹は温かみのある触り心地が魅力で、インテリア材として人気がありますが、比較的傷が付きやすいという弱点があります。
一方オークは広葉樹の一種で、針葉樹と比べて硬度が高く傷が付きにくいため、長期間美しい状態を保つことが可能です。
無垢材オークは優れた耐久性があるため、床材やダイニングテーブルなどの家具としても広く使用されています。
日常生活で物を落としても傷が付きにくく、重い家具を置いてもへこみができにくいため、安心して使用できる素材です。
また、美しい木目と落ち着いた色合いは、さまざまなインテリアスタイルに調和します。
美しい木目
無垢材オークの魅力の一つが、特徴的な木目の美しさが大きな魅力です。
美しい木目は、空間に温かみと高級感をもたらしてくれます。
中でも一般的に使用されるのは「板目」です。
板目は木の年輪が作り出す自然な山形模様で、多くの家具や内装材に使用されています。
落ち着いたシンプルな木目なので、どのようなインテリアスタイルにも違和感なく馴染み、長年使用しても飽きがきません。
モダンからクラシカルまで、さまざまな家のテイストと調和しやすいのも特徴です。
「柾目」は直線的な木目が特徴で、すっきりと落ち着きのある印象です。
シンプルな中にも個性があるため、オフィスやホテルなど清潔感や信頼感を演出したい場所に向いています。
インテリア性が高い
無垢材のオークは、上質で高級感のあるインテリアを演出できる素材です。
その色調は、白みがかった明るい色から深みのあるブラウンまで、色によってさまざまな表情を見せます。
中でも、ベージュに近い優しい色味は温かみがあり、さまざまなインテリアテイストやデザインと自然に調和しやすく、柔軟な空間づくりが可能です。
インテリアにこだわって、おしゃれで居心地の良い部屋づくりを目指す方には、無垢材オークは魅力的な素材といえるでしょう。
一枚板のテーブルとして使用するのもおすすめです。
一枚板のテーブルは木の自然な模様や触り心地によって、部屋に温かさと落ち着きを与えてくれます。
世界に一つだけの木目・形を持つ家具なので特別感があり、置くだけで空間の印象を格上げしてくれるでしょう。
経年変化を楽しめる
無垢材オークは、時間とともに変化することも魅力の一つです。
最初はベージュに近い色合いですが、徐々に黄色みを帯びたり濃い色に変化したりと、経年による色合いの変化を楽しめます。
年月を重ねるごとに木に自然な輝きが出て、木目も味わい深くなり、家の雰囲気をより豊かにしてくるでしょう。
住む人の生活と共に歴史を刻んでいくような、特別な存在感を与えてくれます。
中でも一枚板のダイニングテーブルは、家族の真ん中でその歴史を見守りながら、年月を共にする家具となるでしょう。
防虫効果がある
無垢材オークには防虫効果があることも特徴の一つです。
オークの木に含まれるタンニンという成分が、虫を寄せつけにくくし、家の大敵であるシロアリに効果的です。
シロアリに木材を侵食されてしまうと、床のきしみや家の構造に悪影響を及ぼし、強度低下を引き起こし、地震時の倒壊リスクを高めます。
オーク材は美しい外観に加え、優れた防虫効果で家の耐久性を高める、実用性を兼ね備えた素材です。
無垢材では比較的手頃な価格
無垢材オークは、無垢材の中では比較的手頃な価格で手に入る点も魅力です。
無垢材は一般的に高いイメージがありますが、木の種類によって値段は異なります。
オーク材は比較的流通量が多く、手に入りやすいので、予算を抑えたい方にもおすすめです。
ただし、柾目や虎斑といった特別な木目を選ぶと、値段は高くなる傾向があります。
オーク材を選ぶ際は、デザインと予算のバランスを考慮して決めましょう。
無垢材オークのデメリット
無垢材オークは、長く愛用するために注意すべき特徴やデメリットがあります。以下のデメリットをしっかりと理解した上で購入を検討しましょう。
針葉樹と比べて冷たく感じる
針葉樹には、水や栄養分を取り込む太い管があり、加工途中で乾燥させると、その管に空気を含むため断熱性に優れています。
一方、広葉樹は管が小さいため、針葉樹に比べて空気の層が少なく、硬い質感で冷たく感じやすいという特徴があります。
そのため、無垢材オークを床に使用する場合、特に冬場は冷たく感じやすいです。
寒い季節には、暖かい靴下やスリッパを使って足元の冷えを防ぐとよいでしょう。
無垢材は水分に弱い
無垢材は水に弱く、オーク材も例外ではありません。
床に水やジュースなどをこぼすと、木材が水を吸収して膨張・収縮し、反りや変形の原因となることがあります。
これは無垢材全般に共通する特徴で、オーク特有の欠点ではありません。
もし水をこぼしてしまった場合は、すぐに拭き取るなど、劣化させないように対処することが大切です。
表面にささくれが出ることもある
無垢材オークの表面に、ささくれ(木の繊維が浮き上がる現象)が発生することがあります。
これは木の自然な性質で、長く使用している中で手入れが必要になることもあります。
ささくれが気になる場合は、サンドペーパーで優しく磨くことで対処可能です。
ただし、強く磨きすぎると逆に傷つけてしまうので丁寧に行いましょう。
オークの表面に塗装が施してあるかどうかで、手入れの方法が異なるので、状態に合わせた適切な方法を選びましょう。
定期的にメンテナンスが必要になる
無垢材オークは、素材の美しさや風合いを保つために、定期的なメンテナンスが欠かせません。
普段のお手入れは、乾いた柔らかい布を用いて、優しく拭くだけで十分です。
ただし、オーク材は水に弱いので、水がついたまま放置すると、シミや劣化の原因になります。
そのため、年に数回は定期的にワックスがけを行うとよいでしょう。
ワックスを選ぶ際は、オーク材や無垢材専用の物など、素材の種類と特性に合ったワックスを使用すると、オーク材本来の風合いや質感を長く保てます。
無垢材オークのお手入れ方法
無垢材のオークは、適切なお手入れを行うことで美しさを保ち、世代を超えて使い続けられます。
以下では、オーク材の家具を長く愛用するための基本的なお手入れ方法を紹介します。
日常のお手入れ
無垢材オークの日常のお手入れは、乾いた柔らかい布で表面を優しく拭くだけで十分です。
オーク材は水に弱いので、水拭きをすると木が変色したり傷んだりする可能性があります。
汚れがひどい場合は、木材の仕上げに合った専用のクリーナーを使ってください。
頑固な汚れの落とし方
食べ物や飲み物をこぼすなど、日常生活で汚れてしまうことは避けられません。
無垢材オークに汚れが付着した場合は、まず乾いた布で優しく拭き取ります。
それでも汚れが残る場合は、中性洗剤を適度に薄めた溶液を布に含ませ、固く絞ってから丁寧に拭き取りましょう。
水気が多いと木材に染み込み、痛みや反りの原因になるため、水分量には注意してください。
年数回はワックスがけを
無垢材オークには「塗装なし(無塗装)」と「塗装あり」の2種類がありますが、オーク材は水に弱いので、一般的には塗装されたものが多く販売されています。
塗装されたオーク材の場合は、年に2〜3回程度を目安にワックスがけを行いましょう。
使用するワックスは、木材の仕上げや特性に合ったものを選択することが大切です。
適切なワックスを使うことで、オーク材本来の風合いや質感を長持ちさせることができます。
まとめ
無垢材オークは、天然木のオークをそのまま使用した素材で、美しい木目と高い耐久性が魅力です。
時間とともに色合いが深まり、経年変化も楽しめるため、ナチュラルからモダンまで幅広いインテリアに調和します。
また防虫性にも優れており、床材や家具としての実用性も高く、多くの家庭で使用されています。
無垢材オークを取り入れることで、モダンでありながら落ち着きのある、上質な空間作りができるでしょう。
一方で水分には弱いため、乾拭きや専用ワックスによる定期的なメンテナンスが欠かせません。正しくお手入れをすれば、世代を超えて使い続けられます。
アトリエ木馬は、無垢一枚板から高品質でデザイン性に優れた家具を制作・販売する専門店です。
熟練の職人が厳選した素材を使い、一つひとつ丁寧に手作業で家具を制作しています。
耐久性に優れた無垢一枚板家具をお探しの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。















