一枚板テーブルの厚みはどのくらい? 選び方や特長・魅力を徹底解説

一枚板テーブルには、特有の存在感と自然美があります。
そんな一枚板テーブルを実際に購入するなら、どのような点に注意すべきでしょうか。
特に天板の厚みは、丈夫さや見た目の問題に直結するため、一般的にはどのくらいの厚みが丁度良いとされているのか参考にしたい方も多いはずです。
本記事では、一枚板テーブルの厚みの目安や選び方、厚みによって変わる特長や魅力について分かりやすく解説します。
一枚板テーブルの厚みはどのくらいが適切?
一枚板テーブルに使う天板の厚みはさまざまありますが、平均的には5cm前後で仕上げられたものが多い傾向です。
この厚みは「厚い方が良い、薄い方が悪い」といった単純な理由で決められるものではありません。
確かに、ある程度の厚みがなければ強度の面で心配があります。
また一枚板は時間の経過と共に「反り」が起こりやすく、耐久性の面でも一定の厚みを持たせることが必要とされているのです。
そこに見た目の良さ、バランスなども加わります。
こうしたさまざまな理由から、一枚板テーブルの天板の厚みは5cm前後が理想的と考えられています。
「アトリエ木馬」で取り扱う一枚板テーブルの厚み
実際に「アトリエ木馬」で提供している一枚板テーブルを参考に、厚みについて見てみましょう。

こちらはアッシュ材を用いた一枚板のテーブルです。
アッシュ材は白みの強い木肌をした木材で、美しい木目と耐久性の高さが特長です。
こちらの一枚板の厚みは5.0cm。
幅160.0cm×奥行77.0cmの大きさにバランス良くまとまる厚みになっています。

こちらはセンダン/栴檀(杢)の一枚板テーブルです。
一枚板 センダン / 栴檀(杢) K-GM-2111-52 (W220cm)
センダンは関東以西に多くある落葉高木で、流れるような木目の美しさが特長です。
こちらの一枚板の厚みは4.8cm。
幅220.0cm×奥行96.0cmと少し大ぶりのテーブルですが、流麗な曲線を描く繊細な天板とバランスの取れた厚みになっています。
とはいえ、一般的に5cm程度の厚みが多いといわれても、実物を目にしたときにどう感じるかは人によって異なります。
アトリエ木馬では店舗にて実物を見ることが可能です。納得の一枚を見つけたい方は、ぜひお気軽にお立ち寄りください。
一枚板テーブルに一定の厚みが必要な理由
一枚板のテーブルに使用される天板に一定の厚みが必要な理由には、先ほども述べた「反り」が大きく関係します。
一枚板はテーブルなどに加工する前に、木材の含水率限界まで乾燥させます。
しかしこのとき、木材に含まれる水分が全てなくなるわけではありません。
一枚板は加工した後も呼吸を続けていて、時間と共にゆっくりと乾燥が進むと「反り」が現れます。
反りはテーブルの歪みやガタ付き、最悪の場合は割れの原因にもなります。
一枚板の厚みが足りないと反りやすく、不具合が起こってしまうため、それを防ぐ目的として一定の厚みを持たせているのです。
一枚板テーブルの厚みによるデザインや印象の違い
先述の通り、一枚板の天板の厚みは性能や強度面である程度必要なものですが、デザイン面でも印象を左右するポイントになります。
厚みのある一枚板は重厚感が、薄い一枚板はすっきりとした印象やシャープな印象を与えます。
例えば昔からの和室に、重厚感ある一枚板の座卓を置くとなれば、ある程度厚みのある方が趣深いでしょう。
来客を迎えるオフィスの応接室に、たっぷりとした厚みのテーブルを置けば特別感を演出できそうです。
都会的ですっきりした印象のあるリビングに一枚板のテーブルを置くのであれば、一般的なテーブルに近い3cm前後の一枚板を用いた方が、イメージにマッチするかもしれません。
このように一枚板の厚みは、作り上げるテーブルのデザインや印象にも関わります。
テーブルを置く部屋のイメージや目的に合わせて、厚みを検討することも必要でしょう。
一枚板テーブルの特長・魅力
一枚板には希少性が高い、自然のぬくもりを感じられるなど、さまざまな魅力があります。
ここからは、一枚板テーブルの特長・魅力を解説します。
希少性と唯一無二のデザイン
一枚板は百年~数千年かけて育った木から切り出されます。
このことからも分かるように希少性がとても高く、木目も一つとして同じものはありません。
まさに世界に一つだけ、唯一無二のデザインを保有した自分だけの家具を楽しむことができます。
日を追うごとに味わいが増せば、よりオリジナル度の高い家具へと変貌します。
こうした、日々移り変わる自然のデザインを楽しめるのも、一枚板テーブルの特長です。
自然のぬくもりと心地良い手触り
一枚板テーブルは、自然のぬくもりと心地良い手触りも魅力です。
木が持つ自然の息吹がテーブルになっても残っているため、部屋に置くだけでまるで森林の中にいるような心地よさを感じることができます。
寒い季節でもガラスや金属のようなひんやり感がなく、触れるたびに感じるのは、優しい自然のぬくもりと滑らかさです。
ほのかに漂う木の香りは、日常のストレスを和らげる効果も期待できます。
一枚板テーブルには、自然の豊かさを日々の暮らしに取り込めるメリットがあります。
耐久性と経年変化による味わい
一枚板テーブルは耐久性に優れており、長く愛用できるメリットがあります。
強度があるため傷付きにくく、また傷が付いてもそれを味わいとして楽しめるのは一枚板テーブルならではの魅力でしょう。
木材の種類によっても、経年変化は異なります。
例えば ウォールナットは落ち着いたブラウンが特長ですが、時間と共に少しずつ明るくなりナチュラルブラウンに変化していきます。
ケヤキは黄褐色ですが、時間が経過すればあめ色に変化するのが特長です。
こうした色合いの変化を楽しめるのも一枚板の魅力です。
一枚板テーブル選びの重要なポイント
一枚板テーブルを選ぶ際には、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
木材の種類

一枚板に使用される木材には、さまざまな種類があります。代表的なものを、以下に紹介します。
- モンキーポッド
- ウォールナット
- チーク
- マホガニー
- ケヤキ
- トチ
- ブビンガ
- メープル
- チェリー
- ゼブラウッド
- タモ
- オーク
- クリ
例えばモンキーポッドは明暗のコントラストがはっきりしていて、木目の美しさを楽しめる樹種です。
ダークブラウンが引き立つウォールナットは人気が高く、堅く丈夫な点からもテーブルなどによく利用されています。
トチは白みのある木肌の上品さと、切り出した一枚板の個性的な形から、表情を楽しめるとして人気の樹種です。
このように一枚板には多くの種類があり、色味、風合い、木目、堅さなどさまざまに異なった特長を持っています。
テーブルを置く部屋の雰囲気、そして自分の好みに合わせてぴったりのものを選びましょう。
反りや歪みへの対策

一枚板テーブルを選ぶ際には、反りや歪みに対してどのような対策が施されているかも確認しておきたいポイントです。
反りや歪みを押さえるために重要なのは「乾燥」です。
本来、板の乾燥には、自然乾燥で2~10年以上を必要とします。
しかし現在の供給スピードを考えると、これだけの時間をかけるのは現実的ではなく、人工乾燥が用いられるのが一般的です。
現代の家屋は気密性が高く、エアコンを日常的に使用する環境は木材にとっては過酷です。
丈夫な一枚板を作るにはこうした環境特性を鑑みながら、精密に含水率を計測しつつ乾燥させなければなりません。
乾燥が終わると、完成した姿をイメージしてカットします。
並行に切り出すことが求められ、これにも熟練の技術が必要です。
「アトリエ木馬」では、ここからさらに高周波プレス機という特殊な機械を使用して、木材の中の含水率を調整し、その後削り出しによって表面の凹凸を取り除いていきます。
そして研磨を加え、塗装をへてようやく一枚板が完成します。
こうした工程の各所に工夫をこらし、丁寧に加工することで、反りや歪みを抑えることが可能になるのです。
空間と大きさのバランス

一枚板テーブルを選ぶ際は、設置する空間とのバランスを見ることも大切です。
例えば細長いリビングなら、一般的な4人掛けテーブル幅165~180cm×奥行き90cm程度のものより、奥行き60cmなど小さめの方がバランス良くまとまるでしょう。
実際にテーブルを使用する人数も踏まえながら、空間に無理なく収まるサイズの一枚板テーブルを選ぶことが大切です。
自分で判断するのが難しい場合は、設置する部屋の写真を撮り、予算やイメージと共に店員さんに相談してみるのも良い方法です。
椅子と高さの兼ね合い

一枚板テーブルを選ぶ際は、椅子の高さとの兼ね合いも確認しておきましょう。
テーブルは高過ぎても低過ぎても使いにくく、疲れる原因になります。
ダイニングテーブルとして使用する場合、椅子の座面に27~30cm程度を加えた高さにテーブルの天板がくると、使い勝手の良いテーブルになるとされています。
もし椅子も一緒に新調することを考えているなら、実際にテーブルに座ってみて選ぶようにしましょう。
アトリエ木馬では、椅子の高さに合わせて、テーブル脚をお好みの高さでオーダーすることも可能です。
椅子も合わせてご検討する際は、お気軽にご相談ください。
脚の形状や取り付け位置

一枚板テーブルは、脚の形状や取り付け位置も個性が出るポイントです。
テーブルの脚に使われる素材にはスチールや無垢材、ステンレス製などの種類があります。
また中央に取り付けるものや、両端に取り付けるもの、四隅を支えるタイプなど、取り付け位置もさまざまです。
天板に脚を固定せず、天板を載せるだけのタイプもあるため、使い勝手やデザイン性、見た目のバランスなどを考慮しながら好みのものを選ぶと良いでしょう。
仕上げとメンテナンス性

一枚板は手触りを良くし、耐久性を高めるために仕上げの塗装が欠かせません。塗装には基本的にオイル塗装とウレタン塗装があります。
オイル塗装は、木材に専用オイルを染み込ませる塗装で、木の自然な風合いと手触りを楽しめます。
ウレタン塗装は樹脂性の塗料のことで、皮膜感があり、汚れや水気に強いのが特長です。
オイル塗装の場合は、定期的なメンテナンスが必要です。
最初の1年は半年に1回、2年目以降は1年に1回はオイル塗装を塗り重ねます。
普段の手入れはから拭きか、から拭きに近い水拭きが基本です。
水気が染み込みやすいため、水分をこぼした場合は手早く拭き取る必要があります。
一方ウレタン塗装は、購入してからしばらくメンテナンスが必要ありません。
普段の水拭きで十分きれいな状態を保てます。
しかしいざ本格的なメンテナンスが必要になった場合は技術が必要なため、専門業者に依頼した方が安心です。
「アトリエ木馬」ではオイル塗装・ウレタン塗装いずれに対しても、再塗装、磨き直しを行っています。
長く美しい状態を保つためには、職人による本格的なメンテナンスがおすすめです。














