一枚板テーブルの価格相場は?どのようなお店で買うのが良い?
無垢材テーブルの中でも、一枚板テーブルは希少価値が高く、幅広い世代の憧れであり人気です。
樹木のあるがままの姿を活かした一枚板は、家具としてデザイン性が高く、自然の息吹を感じさせます。
さらに一枚板は耐久性に優れていることから、一生ものの家具として考える方も少なくありません。
今回は一枚板の相場についてご紹介します。
※本記事の相場情報は2024年7月時点の情報になります。
この記事でわかること
一枚板の相場価格は?
一枚板を使ったテーブルやデスクなどの家具の購入方法は2つあります。
一つは仕上がっている状態で店頭に並んでいる商品を選ぶ方法。
もう一つは、原木からオーダーメイドで、一枚板家具を作ってもらう方法です。
一枚板の相場は、店頭に並んでいる商品であっても、素材をオーダーしてから製作してもらう方法であっても、総額に大きく差が出ることは少ないと言われています。
それは、一枚板の価値に対して価格が設定されることが多いからです。
中古製品の場合は傷・汚れや劣化具合によって値段が下がることがありますが、一枚板の希少価値が高ければ元々の値段自体が高い設定になります。
では、一枚板の相場について次でご紹介していきます。
10万前後~30万
10万前後~30万の相場の一枚板は、モンキーポッド、ウォールナット、サペリ、ボセなど、多くの樹種があります。
一枚板の大きさは30万以上のものと比較すると、やや小ぶりか、幅が細いものが多いです。
小さめの4人掛けテーブルとして使用できるものもありますが、センターテーブル、デスク、カウンターに向いている一枚板を中心に見つけることができるでしょう。
31万~50万
31万~50万程度の一枚板は、30万以下のものより大きめで、幅と長さはおよそ6人掛けテーブルほどのものを選ぶことができるでしょう。
人生の大きな節目に何か大きなものを購入したい…という場面に丁度良いのではないでしょうか。
樹種はウォールナット、チェリー、ブビンガなど色味や木目もバリエーションが増えます。
比較的好みの樹種が見つかりやすくなる価格帯ですが、ウォールナットやブビンガなど原木の価格高騰にともない徐々に値上がりしてきている樹種もございます。今後の動向に注意が必要かもしれません。
51万~80万
51万~80万程の価格になると、美しい木目や幅、厚みのある一枚板が多くなります。
ウォールナットやブビンガは勿論のこと、カバ、トチ、ケヤキ、パープルハートなどラインナップが豊富です。
木目は杢(もく)と呼ばれる特殊な模様を描くような木目が増え、形は個性的で芸術性の高い形も多くなります。
誰が見ても「これは良い樹木だ」と感じることでしょう。
81万~
81万以上になると長さは2000mm~、幅は900mm~のものが多く、重厚感と美しさを合わせ持つ、希少価値がかなり高い一枚板を見つけることができます。
玉杢や笹目といった杢の美しさ、大地の壮大さを感じさせるような形は、まさしく世界で唯一の家具だと分かります。
家具を設置した空間を演出する主役になること間違いなしでしょう。
なお、一枚板テーブルを購入する場合、テーブルの脚等の部品も別途購入する必要がある場合が多いです。
テーブルの脚は、デザインや素材によって価格が変わりますが、1脚(1セット)あたり3~10万ほどです。
そうした部品も予算に含めて一枚板を選んでいきましょう。
価格の違い
次に、一枚板の価格が変わってくるポイントをご紹介いたします。
木そのものの形や模様を生かした一枚板は、世界に一つしかないデザインです。
そこからもわかる通り、生活の中で使う家具としての用途とは別に、芸術品としての価値もあります。
例えば、合板を使用した製品は同じ形、同じ品質の製品を大量に製作することができるメリットから、量産することでコストを一定にすることができるでしょう。
しかし、一枚板は1枚1枚が形、大きさ、原産地、樹種などに違いがあります。
さらに芸術性の観点から、節目や木目のデザインによって希少性の高いもの、低いものに分類することができ、相場が変わってくるのです。
一枚板の材質
世界中の木の種類は、2017年時点で確認されている限りでは6万種を越えるといわれています。
引用元
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-39499869
一枚板に使われる樹種は、外国の樹種を含めると200種類以上。
その中でもいわゆる「銘木」といわれる樹種は、世界的にも価値が高いです。
アメリカやカナダに広く分布するクルミ科の広葉樹、ブラックウォールナット。
インドやミャンマーに分布するクマツヅラ科の広葉樹のチーク。
現在ではワシントン条約によって取引が制限されているセンダン科の広葉樹、マホガニー。
これらは世界三大銘木といわれています。
他にも屋久杉やカリンの木なども銘木とされていて、そうした価値の高い樹種は一枚板の中でも高価な価格で取引されているのです。
またボセ・パドック等のコンゴ産の原木が2023年1月より輸出禁止となったことで手に入りにくくなるため、希少価値が上がり価格も上がっていくと予測されています。
一枚板のブランド
一枚板の価値は木の産地によっても価格が変わります。
杉を例にあげると、杉は日本各地に分布する樹種になり、秋田県の秋田杉、栃木県の日光街道杉、鹿児島県の霧島杉や屋久杉、奈良県の吉野杉、高知県の魚梁瀬杉など生育した場所によってブランドがあり、それぞれの産地によって価格が変わってくるのです。
一枚板の幅
一枚板は木そのものを薄くスライスした木材です。そのため一枚板の幅は木の太さに比例します。
樹木は長い年月をかけてゆっくり成長し、幹も太くなっていくので、木の幹が太いほど存在する木の数は少なくなり、結果として希少価値も高くなっていくのです。
幅650mm~900mm程度の一枚板であれば比較的手に入りやすく、樹種も様々ですのでお好みの色や形を選ぶことができるでしょう。
幅900mm以上となると、選べる樹種や価格も限られてきます。
一枚板の長さ
一枚板の長さは木を切る位置によって変わります。2500mm程度までなら探しやすいのですが、それ以上はあまり出回りません。
ダイニングテーブルやローテーブル、ベンチなどに加工するとしても、2500mmを越えることがあまりないことが要因の一つとして挙げられるでしょう。
2500mm以上必要な家具を作りたい場合は専門店などに一度問い合わせるのが良いでしょう。
一枚板の厚み
厚みは50mm前後が平均的な厚さになります。価格が高い一枚板であっても厚さはおおよそ同じで、90mm以上厚みのある板は多くありません。
一枚板として販売するまでには、板を乾燥させ水分率を調整する工程があり、一枚板の厚さがあるほど乾燥させるための時間は年単位で長くなるのです。
そのため、厚みのある一枚板は製品になる数も少なく、価格も高くなります。
杢(もく)木目
木には年輪の他に杢(もく)と呼ばれる模様があります。同じ樹種であっても、育った環境によって木目の模様は変わり、更には杢という特殊な模様が生まれるのです。
例えば笹杢(ささもく)は笹のような木目を指し、玉杢(たまもく)は円を描く木目の事を指します。
他にも泡杢、鳥眼杢(ちょうがんもく)など杢の種類はたくさんあり、杢の模様の描かれ方によっては板の希少度がかなり上がることも。
こだわって一枚板を選びたい方はお気に入りの杢を探すのも良いでしょう。
節目
節(ふし)は、他の部分よりも濃い茶色になっている模様の部分で、木が成長する過程で枝が幹に巻き込まれて形成されたものです。
木は必ず枝を生やしますので、節がある一枚板と無節の一枚板では、無節の一枚板の方が市場に出回りづらい傾向があります。
結果として、無節の一枚板は価値が高くなるのです。
購入先を選ぶポイント
インターネットが普及した今では、商品を購入する方法は、実店舗から通販までいろいろ手段があります。
一枚板も様々な方法で購入することが可能です。
家具専門店・一枚板専門店
国産や海外産の一枚板をバランスよく提供しているのは、家具専門店か一枚板専門店でしょう。
家具専門店は既製品になっている場合が比較的多いですが、一枚板として用意されている場合もあります。
一枚板専門店は一枚板の状態での販売が多く、樹種や大きさも豊富なので、お気に入りの一枚板を見つけて、その他の部品も自分で選びたい方におすすめです。
また、家具専門店や一枚板専門店では、一枚板家具を長く使うためのメンテナンスなども行っています。
材木店・銘木店
材木店や銘木店は一枚板を木材の材料として取り扱っています。
樹種やサイズも豊富な場合が多く、DIYが好きな方や、自ら一枚板を家具にしたい方に向いているでしょう。
また、家具にするまでの作業を自分で行うことで費用を抑えたい方は、材木店や銘木店で一枚板を購入する手段も一つの方法です。
しかし、テーブルを作るにはさまざまな道具や工具が必要となり、逆に費用がかさんでしまうこともありますのでご注意ください。
通販
通販での購入の良いところは、いろいろな業者をネット上で比較することができる点です。
樹種、サイズ、状態など細かく記載しているので、ある程度はイメージすることができます。
しかし、質感や実際に見た印象は、やはりネット上で写真を見た場合と違うことも少なくありません。
一枚板家具は決して安くはなく、一生ものと言っても過言ではありませんので、一度は店舗で見る事をおすすめします。
ネットオークション
アンティークものの一枚板家具を購入する手段として、インターネットオークションという方法があります。
メリットとしては、昔ながらのデザインや加工方法での家具を見つけること。
気をつけたい点としては、個人が出展している場合が多い点です。出展者と細かくやりとりを行い、家具の耐久性や状態をしっかり把握することが大事でしょう。
予算に合わせた一枚板を選んでみましょう
一枚板はいろいろな点に魅力があり、それに見合った相場があります。
簡潔にまとめてしまうと、希少価値が高く市場に出回りにくい一枚板ほど価格は高くなるというところ。
ですが、細かくチェックしていくと、木目を重視しなければある程度大きな一枚板を探すことができたり、市場に多く出回る樹種なら木目の美しさを重視しても予算内で一枚板を見つけることができたりします。
つまり、今回お伝えした価格が変わるポイントの中で、どのポイントを重視するかによって、好みに合った一枚板が予算内で見つかるかもしれないのです。
ぜひ様々な一枚板を見て、お気に入りの一枚を見つけてください。