更新日:2024.06.17
パドックとは?木材としての特長や魅力について解説
家具に使われる木には多くの種類があります。
また、その特徴は、産地や育つ環境によって大きく異なり、お住まいの家具にどのような木材を選ぶのかは非常に重要になります。
今回は、そんな数多くある木材の中から、アフリカ材の「パドック」についてご紹介します。
パドックはアフリカ材の中でも、鮮やかな赤色が目をひく非常にユニークな種類です。
色の特徴以外にも、パドックの木材・一枚板テーブルとしての魅力を解説するので、家具選びに悩まれている方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- パドックの特徴
- パドックの一枚板を使用したコーディネート
パドックとは?
パドックは、アフリカの熱帯雨林地帯に自生する常緑樹の一種で、樹高は30m、胸高直径が1mほどの巨木に成長する樹種です。
主に鮮やかな赤色が特徴的な木材として知られています。
非常に硬くて密度が高く、加工性に優れ、また、耐久性も高いため、屋内や屋外の家具、床、楽器などの製造に使用されています。
赤いグラデーションが美しく、使い込むことでより深みのある色調に変化するため、装飾品や彫刻などの芸術作品の材料としても重宝されています。
ここでは、パドックの産地や用途などの概要について解説します。
主な産地
パドックは、アフリカ中央部から西部にかけての地域に自生しています。
主な産地としては、カメルーン、ガーナ、コートジボワール、コンゴ、ガボン、ナイジェリア、セネガルなどが挙げられます。
広大な森林資源を有しており、パドックをはじめとする多くの貴重な木材が生産されています。
主な用途
パドックは、その美しい赤色が特徴的で、高級な家具、床材、内装材、彫刻、楽器などの木工製品に広く使用されています。
家具の場合、パドックは耐久性が高く、美しい外観を持つため、高級家具の材料として広く利用されています。
また、加工しやすく、ねじ止め、接着、塗装に適しているため、木工職人に人気のある素材とも言えます。
床材としても、耐久性が高く、美しい外観を持つため、高級な室内装飾材として利用されます。
屋外使用にも適している木材のため、外装材やデッキ材としても利用されます。
楽器としては、ヴァイオリンやギターなどの弦楽器、シロフォンやマリンバなどの鍵盤打楽器等に使用されています。
パドックの木材としての特長
次に、パドックの木材としての特長をご紹介します。
家具に使用するにはメリットとなる特長ばかりです。
ぜひご参考にしてください。
特徴的な色調
パドックの特長はなんといってもその色調にあります。
鮮やかな赤色は自然の色とは思えない程で、初めて見た人の多くは着色していると思う場合がほとんどです。
製材直後は、鮮やかな朱色、その後少しずつ退色していき、濃い鮮やかな赤い色に変化していきます。
加工後は、経年により、少しずつ渋みのある赤褐色へと変化していき、趣のある雰囲気となります。
使えば使うほど周りの家具に馴染んでいくので、その経年変化もパドックの楽しみの一つでもあります。
心材と辺材の色の差
アフリカ材に多くみられる特徴として、心材と辺材の色の差があげられます。
パドックもその一つで、中心の鮮やかな赤色とは対照的に、外側は黄みがかった白色です。
一枚板として見たときに、異なる種類の木材を接ぎ合わせているのではないかと疑う程の色の差が出ています。
鮮やかな赤色なので、周りのインテリアとの調和が気になるところですが、外側にナチュラルな色味が入ることにより、意外とどんなインテリアにも合わせやすい側面があります。
ウォールナットやオークなどの木製の椅子はもちろん、布張りやプラスチックなどの木製以外の家具と合わせてもモダンな空間を演出できます。
耐久性と安定性
パドックは屋外使用に適していることからもわかるように、非常に耐久性が高く、腐りにくい特長を持っています。
強度もあり、圧縮や曲げに対する耐性も高いです。
また、パドックは比較的安定性が高い木材と言えます。
密度が高いため、湿気の影響を受けにくく、変形しにくい傾向があります。
とは言え、木材は天然素材であり、環境条件によっては変形する可能性もあります。
パドックに限らず、無垢材をインテリアとしてご検討されている方は、下記コラムもご参考にしてみてください。
パドック一枚板テーブルを使用したコーディネート
ここでは、実際にアトリエ木馬でご納品させて頂いたパドック一枚板テーブルのコーディネート事例をご紹介いたします。
パドックの一枚板テーブルが気になるけれど、なかなか踏み切れない方、どんな樹種にしようか悩んでいる方はぜひご参考にしてみてください。
テイストの異なるチェアを合わせたコーディネート
鮮やかな赤色のパドック一枚板テーブルに、ウォールナットと黒革のチェアと、赤い布張りのチェアを合わせたコーディネート。
木製の椅子はもちろんのこと、木とは異素材である布張りやプラスチック製のチェア等とも合わせやすいのがパドックの魅力でもあります。
また、パドックの外側のナチュラルな色味によって、明るい床色とも違和感なく馴染んでいます。
ブラックのハイバックチェアを合わせたコーディネート
赤色が特徴のパドック一枚板に合わせるインテリアは、やはり黒色が断然おすすめ。
ブラックのハイバックチェアを合わせるとスタイリッシュで洗練されたダイニング空間になります。
後ろの壁面収納の色合いとも相性良く、綺麗にまとまっているコーディネートです。
様々な色合いのチェアを合わせたコーディネート
パドック一枚板テーブルに、デザイン違いのウォールナットとオークのチェアを合わせたコーディネート。
赤色と白色の2色からなるパドックのおかげで、一見ちぐはぐになりそうな、デザイン・樹種違いのチェアの組み合わせも見事にまとめてくれています。
テーブル脚にシンプルなブラックのスチール脚を合わせているのもポイント。
落ち着いた色調のインテリアにも馴染むコーディネート
ブラウン系の落ち着いた色味の内装にパドックの赤みがアクセントになったコーディネート。
自然の赤色は目立ちすぎず、空間に馴染みながらも、一枚板の存在感を放っています。
パドック一枚板の外側がナチュラルな色味なので、壁の落ち着いた色や、ベージュ系のソファともマッチしています。
まとめ
鮮やかな赤色は、一見インテリアに取り入れるのは難しそう、、、
と敬遠される方もいるかと思いますが、自然が生み出したパドックの美しい赤色を実際に見ればその魅力に気づくはずです。
人とかぶりたくない、より個性的でインテリアの主役となるテーブルが欲しいという方には、ぜひおすすめしたい樹種です。
また、経年による色味の変化で、お住まいや使う人の生活に馴染んでいくのもパドックの魅力です。
長く使うほどに愛着が増していくことでしょう。
世界に一つ、一生ものの一枚板テーブル選びについてお悩みの方は、ぜひアトリエ木馬にご相談くださいませ。
ぜひ私たちと一枚板選びを楽しみましょう。