クスとは？木材としての特徴や一枚板の選び方を解説

クスノキ科ニッケイ属の常葉高木で、日本に分布する木です。

クスの名前の由来としては薬に使われることから「薬（くす）の木」、香り高く寿命が長いことから「奇（くす）しい木」等由来は様々です。

実は日本の巨木ランキングでは、10位までほぼクスの木が独占しており、それ程までに大きく成長します。

クスの木が持つ独特の匂いによって防虫効果を持ち、耐久性も高く優秀な材ですが、乾燥の際に狂いが出やすく職人泣かせの木です。

木の動きを熟知した職人の技術により、ダイニングの空間をパッと明るくする、素敵なクスの一枚板テーブルが完成するのですね。

（写真は来宮神社の大楠です。私たちをまるで見守ってくれているような、とてつもない大きさが心に癒しを与えてくれます。）

主な産地

台湾、中国、ベトナムといった暖地に分布し、それらの地域から日本に進出してきました。

日本では関東から本州の太平洋側から九州まで。特に九州に多い木です。

人の手の入らない森林では見かけることが少なく、人里の近くに多いのが特徴です。

日本最大の木が鹿児島県八幡神社の蒲生の大楠で、なんと幹周24.2m…！想像以上の大きさです。

これは成人男性約14人が手を広げた合計の長さになります。

また、国指定の特別天然記念物に登録されています。

四周に枝を張り長寿となるクスは、縁起が良いとされ、地方各地の神社の御神木として祀られているものもあります。

印象的な流れる木目、優しい色味

クスの木と言えば、やはりこの優しげな雰囲気が癒しを与えてくれます。

一般に黄褐色～淡い褐色で、木目は大きく明瞭で、テーブル外側の耳と呼ばれる部分も緩やかで自然な流れを描いているものが多いです。

木目は柔らかな線を描いており、既製品のテーブルとは違った一枚板らしさを与えてくれます。

また、大きく成長する日本の大怪木（トチ、ケヤキ、クス）の中の一つなので、人気の樹種でありながら、他の樹種と比べると比較的安価で購入できるのが嬉しいところです。

ここまでクスの特徴をご紹介してまいりましたが、ここからはクスの一枚板の選び方をご紹介していきたいと思います。

Point ①色味の違いに注目

クスは先述したとおり、明るい印象のテーブルのため、ダイニング空間を明るくしたい方におススメです。

明るい色味の床材はもちろん、落ち着いた暗めの床材と合わせると、テーブルの印象を際立たせることができます。

ものによっては心材と呼ばれる材の中心部分が茶色をしているものもあるので、周りの家具が濃いウォールナット材だとしても馴染ませることができます。

Point ②木目で性格や育った環境を発見

これはクスに限らないのですが、一枚板は木目が真っすぐな素直な木もあれば、荒々しい木目のものもあります。

これは激しい風による影響や地面の環境の良し悪しにより変わってきます。

ジーッと木目を見ていただくと木の育ってきた環境が伝わり、愛着が湧いてきます。

クスは先述の特徴2つが一枚の中に同時に出るものがあり、出会えたらラッキーです。

ここではアトリエ木馬で今まで納品させていただいたクスの納品事例をご紹介いたします。

ぜひコーディネートの参考にしてみてください。

モノトーン調のインテリアにも

どちらもモノトーン調のクールな空間に温かみのある木目がとても良いバランスになっていますね。

クスは角度によってグレーがかった色味に見えるためグレーとの相性も良いです。

様々な床色に合わせやすい

明るい床材に合わせたお部屋、暗めの床材に合わせたお部屋の2種類です。

全く印象が変わって見えますよね。

アトリエ木馬では1つの脚でダイニング用、座卓用2WAYでお使いいただける脚をご用意しておりますので、気分転換に一枚板をいつもと違うお部屋に設置して、模様替えをしても楽しんでいただけます。

ここまでお読みいただき、ありがとうございます！

クスの良さが伝わったら嬉しく思います。

私たち日本人に馴染み深いこの木は、包み込むような温かみと存在感をお部屋に与えてくれます。

これから一枚板をご検討される方は、是非検討されてみてください。