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「座る」を支える技術

「座る」を支える技術

現代では生活するうえで一般的な「椅子」

紀元前から存在はしていましたが、権力を表すもの(玉座など)として扱われていました。

日本では、紀元後6~8世紀ごろには伝来していたようですが、古くから根付いた「床に座る」文化があり、なかなか一般化しなかったようです。

そんな日本でも今では日々職人の方々が、美しい椅子をたくさん作ってくださっています。

今回はアトリエ木馬吉祥寺ギャラリーで、いや、アトリエ木馬で一番人気といっても過言ではないでしょう、そんな椅子「カムイチェア」について少しお話させてください。

 

この記事でわかること

  • アトリエ木馬で一番人気のカムイチェアについて
  • どんな体勢でもフィットする背もたれ
  • カムイチェアのメーカー「起立木工」さんの技術力

カムイチェアとは

カムイチェアは静岡県の起立木工株式会社で2013年に生まれました。

背もたれの形状、座面の削り、様々な部分にこだわり「木の座面でも長時間座れる椅子」が作られました。

今回は特に「背もたれ」にスポットをあてて、お話します。

こだわりの「背もたれ」

起立木工さんが最もこだわっている部分のひとつ「背もたれ」

店舗でも実際にお客様にお座りいただくと、「背もたれがすごくフィットする」というお声をいただくことが本当に多いのです。

どのようにしてその背もたれが作られているのか、起立木工さんの担当の方に少しお伺いしてみました。

その美しい背もたれのヒ・ミ・ツ

カムイの背もたれは3つの大きな無垢材を組み合わせ、一度中央を切断、形状加工後再び接着するという工程で出来上がっています。

最初に組み合わせた3つの大きな無垢材、約5.5kg前後を削り、最終的にはその約13%の0.5㎏前後まで削るそうです。
※無垢材の重量はあくまでも目安です。場合によって前後します。

個人的にカムイの好きな部分でもあるのですが、この方法により製作しているため背もたれの木目がブックマッチ(左右で木の模様が同じ状態)になっているのです。

このブックマッチがこの椅子の見た目の美しさを引き出す要因のひとつと感じています。

 

その美しい背もたれのヒ・ミ・ツ②

形状は「浅く座り背にもたれた姿勢」「食事をする姿勢」「深く座った姿勢」それぞれに最適な形状となるよう設計され、様々な姿勢にフィットするように作られています。

さらに背もたれの位置(高さ)も人間工学に基づき、背骨の当たると一番フィットする場所に背もたれが来るようになっており、ここにも起立木工さんのこだわりを感じます。

起立木工さんの技術力

起立木工さんは曲木(まっすぐの木を加工してまげること)を行わないという部分にもこだわりがあります。

これは起立木工さんが椅子を作る前は、指物(木の板を組み合わせて作る棚などの家具)を中心に作っていて、椅子にこの技術を活かしたからだそうです。

実際に、カムイの座面と脚の接合部はこの指物の技術が応用され、ネジなどの金属部品は一切使われていません。

最後に

さて、今回はカムイチェアの背もたれにスポットを当ててお話させて頂きました。

カムイチェアに使われているような木工技術はその昔、徳川家康が、駿府城、久能山東照宮を建てる際、全国から大工、木工職人を集め、その時の技術が現在も、例えばプラモデルなどに応用されているそうです。(そういえば某プラモデルメーカーの工場も静岡県にありますね…)

古くから受け継がれてきた技術、こだわりを体感できる椅子、そして、その技術により、今後も長く私達の「座る」を支えてくれるカムイチェア。

是非店舗にて実際に座って感じてみてください。

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